東京23区のJR最閑散駅「越中島」には何があるのか? 東京から2駅だが駅員不在の時間も
当初は「西越中島」で開業予定だった
対する越中島駅は、都心方面でも京葉線が東京駅で行き止まりであり、山手線などへの乗り換えも、東京駅構内を約560m歩く必要があります。列車の本数を見ると、越中島駅は日中、1時間に片方で7本(10時~15時台)です。これでもだいぶ改善されたようで、2013(平成25)年3月のダイヤ改正まで朝ラッシュ時以外、武蔵野線は当駅を通過しており、日中は1時間に4本しか停車しなかったといいます。現在では本数が増えたこともあってか、駅利用者は増加傾向にあります。
元々「越中島」という駅名は、貨物線である総武本線越中島支線の駅を指していました。そのため、当初は「西越中島」駅という名称で開業する予定でしたが、地元からの要望により貨物線の「越中島駅」を「越中島貨物駅」に改称し、この駅を越中島駅として開業した経緯があります。
このように見ると、閑散駅ならではの情緒やちょっとしたいきさつもあります。これこそが閑散駅の魅力と言えるかもしれません。
【了】
Writer: 河嶌太郎(ジャーナリスト)
1984年生まれ。千葉県市川市出身。『週刊朝日』『AERA』などの雑誌のほか、「Yahoo!ニュース個人」「AERA dot.」「DANRO」「ITmedia」などのウェブで執筆。アニメを用いた地域振興からゲーム、IT、鉄道など幅広い分野を扱う。国内の鉄道路線の乗り潰しが趣味だが、災害による不通路線を残したまま数年が経過中。
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