艦艇に迫るミサイルどう回避?撃墜できなかったら…進む「デコイ(おとり)」開発配備

艦艇に対するミサイル攻撃への対処は、撃墜するか回避するかの2択ですが、この回避するためのツールのひとつ、デコイ(おとり)が進化しています。これをめぐる世界各国の動向から、日本企業も開発に乗り出しました。

ミサイルを「落とす」か「かわす」か

 海上自衛隊が保有している艦艇のうち、敵との戦闘をおもな任務とするいわゆる「護衛艦」には、敵の艦艇や航空機が発射してきた対艦ミサイルを無力化する方法が、大きくわけて2種類存在します。

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IHIエアロスペースとイギリス企業ケムリングカウンターメジャースの共同開発による空中浮遊式デコイ「トレロ」(画像:IHIエアロスペース)。

 ひとつは、対空ミサイルや艦載砲などによって接近するミサイルを撃墜するというもので、これは「ハードキル」と呼ばれます。もうひとつは、電波を反射する小さな物体を多数射出する「チャフ」と呼ばれる装備により、ミサイルのレーダーに対して目くらましを仕掛けるというもので、これは「ソフトキル」と呼ばれます。これらの違いをシンプルにとらえれば、ミサイルを「落とす」か「かわす」かの違いともいえます。

 しかし、目標を見分けるための先進的なシステムを搭載する現代の対艦ミサイルに対しては、チャフの有効性にも限界が見え始めているという現状があります。そこで、各国の海軍艦艇にはチャフに加えて、敵のミサイルを回避するための「デコイ(おとり)」の搭載が進んでいます。

【写真】高価な「おとり」アクティブデコイ「ヌルカ」の射出

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コメント

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1件のコメント

  1. 対艦弾道弾、ツィルコン、極超音速滑空体、ステルスミサイルの登場でハードキルに限界が来ている事が新型デコイの開発を促しているのでしょうか(?_?)
    アクティブ式デコイでは敵電波が強力・複雑な場合や複数のミサイルを妨害しなければならない時、量子レーダー対策に不安があります(ToT)が
    照射された電波を反射するならそれらも安心できます(^∇^)