改札から直で明治神宮初詣 最後に 変わる原宿駅 昭和10年代の世相から生まれたホーム
明治神宮隣接の臨時ホームはいつからあるのか
原宿駅改良工事について、簡単に述べておきましょう。原宿駅は初詣の時期に限らず年間を通して、竹下通りや表参道、代々木公園、明治神宮などを訪れる人で、ひとつしかない通常のホームは大変な混雑となっています。その改善として、現行の通常ホームを山手線内回り専用に変更し、臨時ホームを外回り用に改修。さらに表参道改札も拡張して、混雑緩和を図ろうというものです。2020年3月21日(土)に新駅舎が供用開始され、旧臨時ホームは通常のホームとなり、明治神宮と直結する臨時改札は無くなります。
原宿駅の臨時ホームが出来たのには、昭和の前半、戦時色が濃くなってきたという重たい歴史と関わりがあります。
順を追ってみていくと、原宿駅が開業したのが1906(明治39)年、隣接した地に明治天皇を祭神とする明治神宮が造営されるのが1920(大正9)年です。また都内で最古の木造駅舎である現駅舎の竣工が1924(大正13)年。八角形の塔を乗せた英国ハーフティンバー風スタイルで、当時都会に流行った大正モダンの明るい雰囲気を感じさせます。
ところが昭和に入ると不況が長引き、1937(昭和12)年には日中戦争が始まって、戦争の暗い時代に突入します。1940(昭和15)年開催予定のオリンピックが東京に決定していましたが、戦争が泥沼化していき1938(昭和13)年には東京での中止を決定。政府は「贅沢は敵だ」のスローガンを掲げ、資源不足、軍事物資の輸送優先などのため、観光旅行の自粛を呼びかけます。
一方、都内で2番目に古い木造駅舎である「旧国立駅舎」は2020年4月4日に復元オープンします。
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