缶ジュース持込禁止 独特な存在 海自「掃海隊」 太平洋戦争 ここではまだ続く

実戦経験がないといわれる自衛隊ですが、海上自衛隊の「掃海隊」は例外に数えられるかもしれません。彼らの任務のひとつが「機雷処理」、ともすれば生命の危険にさらされる、太平洋戦争の後片付けという「実戦」を、長年続けてきました。

掃海隊の鉄則 とにかく鉄や磁気はダメ!

 掃海隊は歴史だけでなく、隊内風土も独特です。磁気起爆式機雷が怖いので、掃海艇は鉄や磁気をとにかく気にします。そのため、かつて掃海艇の船体は木造でした。しかし木造の掃海艇は建造、維持コストが高く、メンテナンスも大変です。外板はよく壊れるといい、壊れることが前提で2重構造になっています。経年すると雨漏りもしました。

 やがて木工職人も居なくなり、2012(平成24)年から就役したえのしま型掃海艇以降、船体はFRP(繊維強化プラスチック)製となりました。木造のひらしま型とFRPのえのしま型の基準排水量は同じですが、全長は「えのしま」の方が約6m長くなっています。そもそも木造船は重く、FRPは軽いので同じトン数でも船は大きくなり、船内の広さも違っています。

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掃海艇「みやじま」の艦内天井部分、木製梁をボルトとナットで固定している。昔の木造建築物にも見られる構造(2019年12月17日、月刊PANZER編集部撮影)。

 船体だけでなく、乗員が持ち込む物品にも気を使います。缶詰や缶ジュースなども持ち込み禁止です。機雷はダイバーが潜って直接、処理することもありますが、うっかり「ピップエレキバン」のような磁気治療器を体に貼ったままだと、その程度の磁気にすら磁気機雷が反応してしまうこともあるそうです。

【写真】海中に潜む機雷の一種「係維機雷」の一例

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