30tの艦載機が2秒で300km/h!空母の蒸気カタパルト脅威の加速どう実現?米仏のみ運用

空母から艦載機を飛ばす際に使用される「カタパルト」は広く知られるでしょうが、現行の「蒸気式」を開発、かつ運用している国となると、実はアメリカだけに限られます。旧日本海軍も取り組んだ各種カタパルトの歴史をたどります。

蒸気式に行きつくまでの試行錯誤とは

 カタパルトに蒸気圧を用いるようになったのは第2次世界大戦後で、それまでには様々なタイプが開発されました。

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F/A-18C「ホーネット」戦闘攻撃機をカタパルトにセットする甲板作業員(画像:アメリカ海軍)。

 艦艇から飛行機を発艦させるカタパルトは1930(昭和5)年前後に、世界各国において相次いで開発されました。初期のものはバネの反発力を利用した「スプリング式」などがありましたが、いずれも実用性が低かったといいます。その後、爆発力を利用した「火薬式」や、圧縮空気で射出する「空気圧式」などが登場し、これらが主流になっていきます。

 なお、当時のカタパルトは飛行甲板のない戦艦や巡洋艦向けであり、水上機用でした。すでに空母は実用化されていましたが、この頃の艦載機は軽く、短い滑走距離でも空母から発艦でき、カタパルトなどの加速装置は不要でした。

 艦載機用として、空母で初めてカタパルトを装備したのは、1938(昭和13)年に就役したイギリスの「アークロイヤル」です。この時、実用化されたのは油圧式で、第2次世界大戦が始まると艦載機の大型化、大重量化にともない搭載する艦が増えていきます。そしてアメリカにも技術供与され、米英空母のほとんどに装備されるようになりました。

 一方、日本は最後まで空母の艦載機用カタパルトは実用化できず、用いられたのは水上機用として、戦艦や巡洋艦に装備した火薬式や、潜水艦に用いた空気圧式だけでした。

 第2次世界大戦後、艦載機が大型化すると、油圧カタパルトでは射出力が不足するようになりました。また再射出までの圧力充填に時間がかかることから、イギリスは新たなカタパルトの開発に着手します。

 こうして生まれたのが蒸気式です。この方式は油圧式よりも射出力が優れており、イギリスからアメリカに技術が提供され、大型空母の必需品となりました。特に原子力空母の場合、搭載する原子炉で無尽蔵に蒸気を作り出すことができることから、これを利用した強力なものが次々に開発され、大型化し続ける艦載機に対応していきました。

【写真】発艦準備OK! カタパルト射出を待つF-14「トムキャット」戦闘機

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コメント

3件のコメント

  1. アメリカ人が蒸気式カタパルトになれてるから電磁カタパルトじゃあなくなるんじゃないの?

  2. アメリカ以外で唯一

    フランスの原子力空母

    「シャルル・ド・ゴール」

    カタパルトはアメリカ製(笑)

  3. 二次大戦でのカタパルトの有無は大きい。お陰でアメリカは鈍足な護衛空母を攻撃力に関しては正規空母に劣らないレベルで大量に建造できたし、日本は船足の速い艦を作らないと空母にならないから建造に金と時間がかかった上に飛行機の重量化に伴い結局軽い零戦を爆装して積まないとならなかった。

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