ANAとシンガポール航空 共同事業へ 路線やダイヤを共に計画 オセアニアでも利便性向上

ANAとシンガポール航空が「共同事業」を目指し提携契約を結びました。ふたつの航空会社がタッグを組むことで、日本やシンガポールを含むアジア、オセアニアの6地域で、利用者の利便性がますます向上するといいます。

2社がひとつの航空会社のように提携する「共同事業」

 ANA(全日空)とシンガポール航空が2020年1月31日(金)、戦略的包括提携契約を結びました。国際的な航空会社の連合組織「スターアライアンス」のメンバーである2社は、これまで行われているコードシェア(共同運航)の路線を一層拡充するほか、2021年冬ダイヤをめどに共同事業(ジョイントベンチャー)を始めるといいます。

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ANAの飛行機。手前がANAとシンガポール航空がともに加入している「スターアライアンス」の特別塗装機(2019年5月、伊藤真悟撮影)。

 ここでいう「共同事業」とは、2社がひとつの航空会社のように路線やダイヤの計画、運賃や商品の共同設定、マーケティングや販売戦略の策定などを実施するというもので、これを日本、シンガポールのほか、高い需要を見込めシンガポールからのアクセスも便利というオーストラリア、インド、インドネシア、マレーシアの6つの国で進めていくそうです。

 この共同事業により、ANAにとってシンガポール航空は、アジア、オセアニア地域における初の事業パートナーになります。これは北米地域のユナイテッド航空、ヨーロッパ地域のルフトハンザ航空に次ぐ3番目とのことです。

 発表に臨んだANAの平子裕志社長は「今後、著しい需要の拡大が見込まれる地域で、アジアにおける最も大きな航空会社のひとつであるシンガポール航空と共同事業ができ光栄に思います」とし、「シンガポール航空とは2004(平成16)年からコードシェアをはじめ、2020年1月時点で同社13路線にANA便名を付けています。お客様にとっても利便性が一層強化されるでしょう。高いサービス品質をもつシンガポール航空から、私どもも多くを学びながらサービスの向上を目指していきます」と話しました。

 今後2社は共同事業拡大に向け、各国の法制度にあわせた調整や認可申請の準備などを進めていくとしています。

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