「ガンダム」まで何マイル? 防衛装備庁が「パワードスーツ」を開発する理由と現状

21世紀になっても「ガンダム」のような、人間が搭乗する2脚歩行ロボット兵器はいまだ登場していませんが、一方で人間が装着するタイプの「パワードスーツ」は開発が進んでいます。実際どのようなもので、なぜ必要なのでしょうか。

日の丸印の「パワードスーツ」はどんなアシストをする?

 防衛装備庁で完成したパワードスーツの試作機は、左右腰と膝にアクチュエーター(駆動装置)がひとつずつ計4個、板バネ、センサー、背中に制御部とバッテリーという構造になっており、それ自体の重さは約25kg、バックル式で脱着は簡単にできます。これが30kgまでの加重をサポートし、たとえば50kgを背負っても20kgの重さしか感じないようになっています。

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膝関節をアシストするアクチュエーター。靴にもセンサーからのケーブルが、ふくらはぎには板バネが付いている(2019年11月11日月刊PANZER編集部撮影)。

 民生用パワードスーツは、平地や室内環境にて歩行での使用が前提ですが、ミリタリー仕様は駆け足にも対応し、また不整地でも安全に使えるバランス制御や安定性が必要になります。

 試作品の能力は、硬い地面での歩行速度は4km/h、駆け足13.5km/h、不整地でも2.4km/hまでサポートします。がれきや泥ねい地など、不整地で使用することが前提なので、足に掛かる荷重を細かく検出するセンサーを設け、動きを細かくサポートできるよう制御するといいます。

 装着している個人の感覚に合わせて、無線式タブレット端末でセンサーやアクチュエーターのパラメーター調整が即時に可能で、使用状態データーを収集して性能改善にフィードバックすることもできるそうです。また生活支援ロボットの安全規格である、ISO13482の認証を受けています。

なお、大容量バッテリーを4個背負い、作動時間は2時間とのことです。

【写真】河野防衛大臣も視察「高機動パワードスーツ」試作機

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