旧日本海軍 知られざるもう1隻の「大和」 地図に残るその偉大な測量の業績

旧海軍の超ド級戦艦「大和」は、同名艦としては2代目です。その知名度に比べ初代「大和」のほうはあまりに知られていないといえるでしょう。測量艦としても運用された初代の偉大な航跡と、「測量」の重要な意味を追います。

測量艦「大和」の地味ながら重要な活動

 戦艦「大和」に対して測量艦「大和」というのは、とても地味に聞こえます。しかし、いまも昔も、海底の地形を把握しておくことは海軍にとって大変重要で、測量という行為には政治的な意味も大きく関わっています。初代「大和」も戦艦「大和」に劣らない、国家の重要任務を担ったのです。

Large 20200210 01
初代「大和」の初代艦長は東郷平八郎中佐(当時)。写真はのちの「浪速」艦長時代に撮影されたもの。

 当時はソナーのような音響測量機器などもなく、測量は陸地の定点を基準にし、陸地が見えないところでは位置が確定した点の海面にブイを浮かべて、三角測量を繰り返していきます。海の深さを測るのは、おもりを付けたロープを垂らし海底までの距離を測るという、地道な作業の繰り返しでした。同時に海底の地質を調べるために、おもり袋には牛脂などを詰めて砂を付着させ、回収し分析するという作業も並行して進められたそうです。こうして、各国は独自に海図を作成し、そのデーターは国防に係わる重要な国家機密になります。

 海軍力の整備は、ただ艦艇の数を増やせばよいというものではありません。艦隊が行動する海域の正確な情報が無ければ、艦は水深の浅い海域に入り込んで行動不能、最悪座礁ということにもなりかねません。潜水艦が海中を活動する時代に入ると、測量の重要性はさらに高まったことは言うまでもありません。

 また測量を行うということは、地面に国旗を立てるのと同じで、権益を主張するという意味もあります。

【画像】日本海に広がる「大和堆」と「武蔵堆」の位置

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  3. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. バス運転士「辞めないで」 東京都が“給与の手当”を10年間補助! 独自の定着支援で「路線廃止」を防ぐ
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開