先端が「T」字状の戦車砲 なぜ最近見ない? 名前は「マズルブレーキ」 その効果とは

戦車の100年にわたる歴史において、その砲の形もずいぶんと変化しました。昔の戦車といまの戦車の砲で大きく異なるもののひとつが、先端にT字状のパーツがあるかどうかでしょう。かつては広く見られたあの「T」の正体に迫ります。

戦車砲だけじゃないマズルブレーキ 禁酒法時代のシカゴでも

 マズルブレーキは、戦車砲よりも先に火砲に採用され始めました。たとえば、戦間期の1931(昭和6)年に改修措置が施されたソビエト連邦のM1910/30 107mmカノン砲や、1934(昭和9)年にスウェーデンのボフォース社が開発したボフォース 37mm対戦車砲などが、マズルブレーキを装備した初期の火砲として知られています。

 また銃器においても、このマズルブレーキが禁酒法時代(1920〈大正9〉年から1933〈昭和8〉年まで)のアメリカで注目されます。

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ドラム式弾倉付きトンプソン・サブマシンガンを手にするウィンストン・チャーチル元イギリス首相。銃口の膨らんだ部分がマズルブレーキ(画像:帝国戦争博物館/IWM)。

 酒の密造や密輸で巨万の富を築いた当時のマフィアやギャングは、短機関銃であるトンプソン・サブマシンガンを愛用し、これは「シカゴタイプライター」などと呼ばれ彼らの代名詞ともなりました。しかし、一般に流通し始めた初期モデルは反動が激しく、わずか15mの距離で乱射したにもかかわらず、不意打ちした相手に1発も当たらなかったという逸話もあるそうです。

 そこで1926(大正15)年、「コンペンセイター」と呼ばれるマズルブレーキの一種が開発され、ガスの一部を上方へと逃がすことで、銃身のブレを抑えることに成功。命中精度は劇的に改善され、同銃は1930年代には犯罪組織のみならず、警察までが持つ武器となり、第2次世界大戦では軍用としても使用されることになります。

【写真】砲の先にマズルブレーキの見える「パットン」戦車

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コメント

1件のコメント

  1. マズルブレーキとエバキュレーターは、別物だよ。

    役割が全然違う。

    マズルブレーキが無くなったのは、後退機の性能が上がって、照準性能に問題のあったマズルブレーキが避けられるようになっただけだよ。

    堂々と嘘を書かないように。

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