なぜ混む「外環道 埼玉区間」 千葉区間の延伸で渋滞激化 対策はあるのか?

速度低下が最も著しい「外環三郷西」 対策も進む

 国土交通省北首都国道事務所によると、千葉区間開通後の外環道で最も平均速度が低下している箇所は、三郷JCTのすぐ西側に位置する外環三郷西IC付近だそうです。ここは特に内回りの出口付近が、以前からボトルネックになっているといいます。

 この出口を降り、並行する国道298号を進むとすぐに、「三郷IC出口(西)」交差点があります。国道298号を進むクルマや、外環道出口から交差点へ出てくるクルマなどが交錯し、外環道では出口から本線まで車列が伸びる様子が見られるとのこと。追突事故も多発しているポイントだそうです。

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外回り外環三郷西IC出口。すぐ先に「三郷IC出口(西)」交差点があり、渋滞が発生しやすい(2020年2月、中島洋平撮影)。

 現在この交差点では、左折車線を延長し、右折車線を交差点の手前から分岐させる形で新設するといった改良工事が行われています。北首都国道事務所によると、追突事故を防止するための安全対策に主眼が置かれているそうですが、渋滞緩和効果も期待できるといいます。

 しかしながら、現在は外環道も国道298号も、ここに限らず「埼玉県内全線にわたって交通量が増え、平均速度が低下している」と北首都国道事務所は話します。抜本的な改善には車線増設などが考えられますが、外環道、国道298号とも「周辺があれだけ都市化されていては難しいでしょう」とのことです。

 NEXCO東日本では、前出した外環道のサグ部付近で「速度低下に注意」などと書かれた看板を設置しているほか、今後は路肩や中央分離帯に「ペースメーカーライト」を設置する予定だそうです。これは、青いLEDライトの光を進行方向へ進むように点滅させ、ドライバーの視線を誘導し、速度回復をうながす渋滞対策です。

 また、北首都国道事務所によると、外環三郷西ICのように国道の渋滞が外環道本線まで影響している事例は、現在のところこれ以外に見られないといいますが、今後、「三郷IC出口(西)」交差点の改良効果を見ながら、ほかの箇所も改良を検討するとしています。

【了】

【地図】外環道「埼玉区間」の渋滞ポイント

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コメント

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4件のコメント

  1. ひとまず、一時しのぎで車線幅を縮めて3車線化。
    制限速度も下げなければならないし、大泉以西が繋がったらそれでも足りなくなるかも知れないので、
    時間稼ぎしている間に抜本的対策を検討してもらうしか・・・

  2. >ペースメーカーライト
    言いたいことはわかるが、大型車には普通車のように一気に速度回復できないから、速度に乗ろうとして逆に焦りを誘発するだけのような気がするんだけど・・・

  3. 外回りはほぼ毎朝のように10kmほどの渋滞が発生しているイメージで、たしかにサグの箇所には緑色の速度上昇ランプ(と呼ぶのか?)が点滅していますが、サグだけで10kmも渋滞するということに半信半疑です。

    一方で、自動車専用道路では、ほぼほぼレベル2自動運転していますが、たしかに登りになると車速が落ちる車が多い。

    やはりサグで渋滞発生はほんとなのか……。多くの車にアダプティブなクルーズコントロールが装置されれば解消するのか……。

  4. 与野JCTの東西延伸を実現すればそれでいい話だと思う