「乗り心地の悪さ」魅力 日本唯一の乗りもの「カーレーター」とは …ベルトコンベア?

人々のウケは良いものの、維持費がかさむカーレーター

 しかし、カーレーターには「維持費用」と「乗り心地」という難点がありました。

 先にこれを導入したサンケイバレイは近畿有数の豪雪地帯にあり、カーレーターのコースを覆う建物の維持費用は莫大なものでした。さらに全長2kmのコースは搭乗時間が20分以上に及ぶこともあり、設置10年にしてゴンドラリフトへ置き換えられてしまいます。なお2020年2月現在は、そのゴンドラリフトからさらに置き換えられたロープウェイが稼働中です。

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びわ湖バレイ(旧・サンケイバレイ)の展望台「びわ湖テラス」。かつてはこの左下に向けてカーレーターの設備があった(宮武和多哉撮影)。

 カーレーターは建設費や維持費、乗り心地だけでなく、輸送力もリフトと大きく変わらないこともあり、サンケイバレイと須磨浦山上遊園の2か所以外で導入されることはありませんでした。メーカーの日本コンベアも現在は新規製造を行っておらず、また短距離登坂向きの乗りものはほかにも選択肢が多いため、須磨浦山上遊園のカーレーターは今後も「唯一」でありつづけるでしょう。

【写真】あのタモリさんも乗ったカーレーターの搬器

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