「排泄物入りペットボトル」も モラル疑う車内から路上へのゴミポイ捨て問題 対策は
道路の「ポイ捨て対策」あの手この手 路上駐車防止で激減も
ゴミのポイ捨てについては、道路側でも様々な対策が見られます。
ひとつは、ゴミが捨てられやすい場所をネットで覆うことです。たとえば外環道の高架下に並行する国道298号の埼玉県内区間では、ポイ捨て対策の第1弾として2011(平成23)年以降、立体交差する道路から国道298号への合流部における遮音壁とガードレールのあいだなどに、ネットが張られました。また、中央分離帯や路側帯の植栽にネットを張ることも各所で実施されてます。
国道298号ではこのネットによる対策で一時的にゴミが減少したものの、再び増加に転じたそうです。そこで管理者の北首都国道事務所は、国道298号のそうした合流部における路側帯やゼブラ帯に、バリケードを設置するなどしました。というのも、ゴミの多くはそこへ違法駐車した車両からポイ捨てされていたためで、その根本を絶つというわけです。この施策により、ゴミの量は無対策のときと比べて90%以上も減少したといいます。
また、前出の国道1号バイパス 谷稲葉ICは、本線へのランプウェーにアンダーパスがあり、死角になりやすい場所が多いことから、ゴミのポイ捨てが目立っていたそうです。静岡国道事務所では2018年以降、警察とともにパトロールや啓発活動を強化したほか、アンダーパスの壁面などを掃除し、LEDライトを設置して明るくしたり、雑草が生えていた側溝と道路のあいだの目地を埋めたりしたところ、ゴミは目に見えて減ったそうです。
なかには、中央分離帯の植栽を全体的に雑草抑止の防草シートで覆ってしまう事例もあります。大阪府和泉市は、市の目抜き通りである市道和泉中央線の一部区間で中央分離帯の植栽にシートをかぶせ、さらにところどころに地表面を覆うように生える地被類植物類を植えたところ、ポイ捨ても減少したとのこと。
防草シートであるのは、もともと「草がぼうぼうで美観上もよくない」といった市民の声を受けたものだからだそうです。こうした中央分離帯の植栽には歩行者の道路横断を防止する役割もありますが、道幅が広いこともあり、横断が増えたという声も聞かないといいます。
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