阪神高速「大和川線」本日開通 大阪東西新ルート 何が変わりどう便利に? 奈良関空も

大阪を取り囲む環状道路の南側が完成 何が変わる?

 大和川線の開通で大きく変わる地域のひとつが、奈良県の香芝市や大和郡山市といった西名阪道の沿線です。阪神高速道路によると、西名阪道から神戸や阪神港方面へ向かう場合、これまでは松原JCTから松原線で大阪都心部を経由するのが一般的でしたが、これを迂回する大和川線ルートの誕生で、奈良県内の製造業が集中する西名阪道の沿線地域と阪神港のアクセスが向上し、物流の効率化も期待されるといいます。

 ほかにも、「大和川線整備の事業主体である大阪府、堺市はもとより、地元自治体である松原市、地元企業のほか、大和川線の開通によりアクセス性が向上する奈良市観光協会など、多方面から期待の声を頂戴しています」(阪神高速道路)とのことです。

 また大和川線は、湾岸線や松原線、近畿道などとともに、大阪市の近郊を取り囲む環状道路「大阪都市再生道路」の一部に位置付けられています。この環状道路としての機能が一部完成することで、ルートの選択肢が大きく広がります。

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大阪都市再生道路と大和川線の概要。大阪北部や京都方面と大阪南部を結ぶルートの選択肢も広がる(阪神高速道路の画像を加工)。

「たとえば、大阪北部および京都方面、奈良方面と、関西空港など大阪南部とを結ぶ経路において、近畿道から都心部へ向かう12号守口線や13号東大阪線を使ったルートから、大和川線ルートへの転換もあり得るでしょう」(阪神高速道路)

 特に東大阪線などは、近畿道から環状線までのあいだで渋滞が頻発しています。それを避けて近畿道を南下し、松原JCTから大和川線を経由して湾岸線に出ることも可能になるのです。この場合、近畿道の料金が余分にかかりますが、阪神高速道路は「いままでのルートに選択の余地ができる点は大きい」と話します。

 なお今回、大和川線の開通で「大阪都市再生道路」の南側が完成する形ですが、北側の未開通区間にあたる「淀川左岸線」の延伸工事(3号神戸線~近畿道)も進んでいます。こちらは2032年度までに全線が開通する予定です。

【了】

【ギャラリー】大和川線の全貌 西日本初の設備も

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コメント

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1件のコメント

  1. なお、今回の開通区間はほぼ全線がトンネルで、新たに鉄砲の松原方面出入口と
    上記にある 鉄砲 とは何ですか?