世界の巨大航空機3選 自衛隊も使うチャーター機やスペースシャトル運ぶための巨人機も
「大は小を兼ねる」が正しいかどうかは時と場合によりますが、飛行機においてはどうでしょうか。多数の物資、大質量の貨物を運べるという特徴を突き詰めた結果、実に巨大な飛行機が誕生しました。
大型旅客機A380より大きな飛行機とは?
2020年3月現在、世界最大の旅客機はエアバス製のA380です。オール2階建て構造の旅客機として成田空港などで見ることができますが、人ではなく物資を運ぶ輸送機では、より大きなものが存在します。A380よりも大きい飛行機とはいったいどれほどなのか、現役の巨大機トップ3について見ていきます。
第3位は、アメリカ製のC-5「ギャラクシー」です。この機体は全長75.31m、翼幅67.89m、全高19.84m、最大離陸重量は417.3tです。
C-5は1960年代にロッキード(当時)が開発した超大型輸送機で、1968(昭和43)年6月30日に試作機が初飛行しています。翌1969(昭和44)年12月より部隊配備がスタート、1970年代前半のベトナム戦争や、1990年代初頭の湾岸戦争で優れた長距離空輸能力を発揮し、高評価を得ました。
現在、運用されているのは性能向上型のC-5Mです。このタイプは新型エンジンへの換装やコクピットの近代化、最新の航法通信システムの導入などが行われたアップグレード型で、52機が既存のタイプから改修を受け、2040年頃まで使用される予定です。
A380が、全長72.72m、翼幅79.75m、全高24.09m、最大離陸重量575tというスペックで、最大離陸重量こそA380の方が大きいですが、これは旅客機として大人数を長い距離運ぶために燃料などを満載するからです。最大積載量で比べてみるとC-5は122.47tなのに対し、A380は84tにとどまります。この数値の差は、旅客機と輸送機という、運用思想の違いといえるでしょう。
なお、C-5の最大積載量であれば、アメリカ海兵隊の主力戦車であるM1A1「エイブラムス」を2両運ぶことが可能です。
いま「フライトレーダー24」を見てたら、アントノフAN-124が成田空港に来たみたいです。