「首都高を走る路線バス」埼玉に シートベルトなし なぜ「高速道路」走れる?

埼玉県内では唯一、首都高を走る路線バスを東武バスウエストが運行しています。首都高経由により、一般道経由と比べて大幅な時間短縮を実現していますが、車両は一般道経由と同じくシートベルトなし、立席OKのものです。

首都高経由の速達路線バス 運賃は据え置き220円

 高速バスで首都高を走るものは多くありますが、いわゆる路線バスとして首都高を経由するものを、東武バスウエストが埼玉県で唯一、運行しています。さいたま新都心駅と、その東側に位置する東新井団地(さいたま市見沼区)のあいだで朝夕のみ運行される、「新高01」系統です。

 新高01系統のバスは運行距離およそ4kmのなかで、首都高S2埼玉新都心線の1区間、新都心出入口とさいたま見沼出入口のあいだを走ります。

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首都高を経由する東武バスウエスト「新高01」系統(2020年3月、中島洋平撮影)。

 同じくさいたま新都心駅と東新井団地を一般道経由で結ぶ「新都22」系統が、首都高を南へ迂回するルートで途中14の停留所に停車するのに対し、新高01はその一部区間を首都高でショートカットし、4か所のみに停車します。所要時間はおよそ13分で、新都22に比べてラッシュ時において10分短縮、それでいて運賃は片道220円と、新都22に同額です。

 実は首都高を経由する路線バスは、以前はもっと多く走っていました。昭和の時代には都営バスにも首都高を経由するものがありましたが、都心部の渋滞がネックになり、思うように速達効果が発揮できなかったといわれています。

 また最近では、京浜急行バスが東京の大井地区や大森地区とお台場を結ぶ路線を、海底トンネルである首都高湾岸線の東京港トンネル経由で運行していましたが、湾岸線に並行する国道357号のトンネルが開通したことで、2016年にはまず西行きが、2019年には東行きも一般道経由になりました。

 いわゆる路線バスタイプの車両で首都高を走るものは、後述するようにほかにもあるものの、毎日運行されているのは埼玉の新高01系統が唯一です。

【地図】首都高経由の路線バス「新高01」のルート

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コメント

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4件のコメント

  1. 前は京都にも都市高速道路(阪神高速京都線)を走る一般路線バス(京阪バス京都醍醐寺ライン)があったけど、当該区間の管理が阪神高速から京都市に移管されて無料開放されたので無くなったのよね。

  2. 横浜新道を走る相鉄バスなど緩和規準の申請バスは60キロ制限を条件として立ち席乗車が指定経路にて認められているが、これらは機械的な速度抑制ではなく悪までも運転上での規約を車検証の備考内容として記されている約束事なので仮に速度が60をオーバーした場合に備えて運転転席と客室共に速度が60に達した事を表示する案内が義務化されているが、この規制を期に第3京浜を走る横浜市営バスが路線撤退したりで意外に不便になってしまった。

  3. 先月位に湾岸線西行きの大井出口手前で、京急の燃料電池バスを見かけたのだが…
    最初は都営バスの回送かな? で、よく見たら京急バスだった…w

  4. さすg