インド洋東部で日米共同軍事訓練 なぜ米大使館までプッシュ? 注目すべき理由は…

訓練海域にも大きな意味

 もうひとつのポイントは、今回、訓練を実施した海域がアンダマン海であるということです。アンダマン海はマレー半島とインドのアンダマン・ニコバル諸島に囲まれた海域で、南東にはマラッカ海峡、その先には南シナ海が位置していることから、世界の海上交通にとっての要衝となっています。

 実は近年、海上自衛隊は、南シナ海よりもさらに西に位置するこのアンダマン海やインド洋などでの活動を活発化させてきています。

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2019年5月のアンダマン海における日印共同訓練にて。写真手前から「むらさめ」「いずも」、インド海軍の「サヒャドゥリ」(画像:海上自衛隊)。

 たとえば、海上自衛隊は2017年以来「いずも」型護衛艦を中核とする部隊を、毎年インド太平洋方面に長期間派遣し、各国海軍との共同訓練や親善訪問を行っているほか、2019年5月にはその派遣の一環として護衛艦「いずも」「むらさめ」とインド海軍のフリゲート「サヒャドゥリ」がアンダマン海で共同対潜訓練を実施しています。

 今回の日米共同訓練も、こうした同海域での海上自衛隊の活動強化の一環と見ることができます。しかし、なぜ海上自衛隊はこの海域での活動を強化しているのでしょうか。

【地図】アンダマン海と「真珠の首飾り」戦略の舞台

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