クルマのオイル交換値上げにつながる? 新型コロナで崩れる循環 廃油リサイクル業ピンチ

このままでは廃オイル回収も難しく

 再生オイルの価格は産業用重油、ひいては原油価格に左右されますが、新型コロナウイルスの影響により世界的に経済活動が停滞し、供給過剰に陥っている原油の価格は大きく下落、「廃オイル回収と再生オイル製造のバランスは、まだ取れているものの、社会的な循環が崩れつつある」(全国オイルリサイクル共同組合)といいます。

「たとえば自動車工場の稼働が停滞し、鉄も売れません。生石灰などの鉄鋼材料、製紙、セメント、アルミなど、工場の稼働が軒並み悪くなっています。経済活動が正常化し、原油の需要が増えれば価格も上がり、再生オイルの価格も上げられるのですが、先行きを読み切れないのが現状です」(全国オイルリサイクル共同組合)

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古いエンジンオイルは再生され、燃料などに使用されている。写真はイメージ(画像:burdun/123RF)。

 廃オイルは臭いもする危険物であるため、自動車ディーラーなどが長く貯められるものではないといいます。「回収は社会的責務として継続したい考えですが、採算が合わないとなると、協力をお願いせざるを得ない」(全国オイルリサイクル共同組合)とのこと。

 ただ、リサイクル業者の貯蔵タンクにも限界があり、再生オイルの需要が増えなければ、廃オイルの回収もままならなくなる恐れがあるといいます。こうなるとディーラーなどは、産業廃棄物の排出事業者として、煩雑な手続きを踏まえて自ら適切に処理する必要も生じかねないそうです。

 なお、再生オイルはエンジンオイルの添加剤などの成分が残っているため、いまの用途以外に広げることも難しいだろうといいます。もし廃オイルが回収できなくなったらどうするか、全国オイルリサイクル共同組合は、先の見通しを立てることは現状では困難だとしています。

【了】

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【画像】廃油リサイクルの仕組み

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コメント

2件のコメント

  1. 新型コロナで重油の消費量が減っている、と言う記事ですが、間違っていると思います。重油の大口消費であった大型貨物船で、SOx規制に対応したSOxスクラバー搭載が間に合わない(あるいは、非搭載で燃料転換を選択した)大型貨物船(=ほとんどが重油を燃料に使っている)は、2020年1月1日より全世界的に、重油を燃料に使う事ができなくなり、割高な軽油を燃料に使わざるを得なくなった事で、重油の消費量が減っています。

    正確に表現すると、2019年末までの現状の高硫黄(硫黄分3.5%以下)燃料油を、2020年始から低硫黄(硫黄分0.5%以下)の規制適合油へ燃料を切替える必要がある。

  2. 先程のコメントで、重油→C重油、軽油→A重油、の方が正確かも知れません。新規に記事を書く時は、精査して下さい。