老朽化するジェットフォイル 技術は絶えてしまうのか 25年ぶりの新造に続く動きも

船としては格別な高速性能を持つジェットフォイルが25年ぶりに新造され、東海汽船の伊豆諸島航路に就航。離島の足として欠かせないジェットフォイル、国内の船体はどれも老朽化が進んでいます。東海汽船に続く動きはあるのでしょうか。

建造費支援はさらに充実 それでも…

 鉄道・運輸機構によると、「速い船」としてのジェットフォイルの有用性は、国も認めるところだといいます。運航時間が短縮されることで、ほかの交通との接続もしやすくなり、観光の活性化にもつながるとのこと。また、医療が不十分な離島から本土の病院へ患者を素早く運べるほか、伊豆諸島の場合は災害時にすぐ島から避難できる小回り性能の良さなどが、東京都による「結」の建造費支援につながりました。

 同機構はジェットフォイルの置き換えを推進すべく、2020年度からは、建造費に対する共有比率(支援額)の上限を一定の条件のもと70%まで引き上げるなど、制度の充実を図っています。「さらに自治体が20%を支援し、事業者の負担は10%」という枠組みだといいますが、それでもやはり、事業者や自治体にとっては価格がネックになっているといいます。

Large 20200712 01
「セブンアイランド結」のコックピット。計器類はフルデジタル化されている(2020年7月、佐々木基博撮影)。

「新造船はバリアフリー対応になるため、船内環境はよくなり、運航面では最新のレーダーなども搭載され、操船もしやすくなります。現在、船舶業界は船員も船そのものも高齢化が進んでおり、ましてや特殊な船であるジェットフォイルは、その技術者までもいなくなりつつあります」(鉄道・運輸機構)

 なお、佐渡汽船もジェットフォイルの新造にあたり、鉄道・運輸機構の共有建造制度を活用するとのことですが、新型コロナの影響もあり契約などが遅れているとのこと。投入時期は未定だそうです。

【了】

この記事の画像をもっと見る(30枚)

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 伊勢遷宮が20年周期なのも技術継承のことを考えてそうしている側面があるようですし、水中翼船も今後そのくらいの間隔でブームが繰り返し来るといいなあって思います。

    あまり長い時間つくらずにいるとロストテクノロジーになってしまうよ、と警鐘を鳴らす声が必要ですよね。

    今回、技術継承に成功したら次の目標は「補助金に頼らずとも採算に乗せられるくらいの経済合理性を獲得する事」ではないでしょうか。価格競争力向上のための研究開発、是非ガンバって下さい。

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  3. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. バス運転士「辞めないで」 東京都が“給与の手当”を10年間補助! 独自の定着支援で「路線廃止」を防ぐ
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開