自衛隊74式戦車の実射に密着! 戦車砲&重機関銃の射撃や発煙弾発射ってどうやるの?
富士山の裾野に広がる陸上自衛隊東富士演習場は、毎年、富士総合火力演習(総火演)の会場としても使用される演習場です。そこで行われた第1師団第1戦車大隊の74式戦車の射撃訓練を独占取材しました。
関東甲信越唯一の実働戦車部隊の訓練とは
陸上自衛隊では2020年現在、74式、90式、10式の3種類の戦車を運用しています。そのなかで最古参なのが74式戦車ですが、古くとも乗員は車両の性能を最大限発揮できるよう日頃から訓練を行っています。その訓練のひとつである実弾射撃について取材しました。
足を運んだのは、静岡県御殿場市にある陸上自衛隊の駒門駐屯地。ここに所在する第1師団の第1戦車大隊の訓練に密着しました。
第1戦車大隊は、大隊本部の指揮下に本部管理中隊と第1中隊、第2中隊の計3個中隊があり、74式戦車を装備しているのは第2中隊です。今回の訓練は1個小隊4両で行われ、74式戦車が装備する105mm戦車砲、12.7mm重機関銃、発煙弾発射筒の3種類の射撃が実施されました。
早朝まだ暗いうちに駒門駐屯地を出発した4両の74式戦車は、射場のある東富士演習場まで演習場内の専用道路を自走して移動します。射場に到着すると、4両の乗員総出で戦車砲の整備を始めました。
整備はクリーニングロッド(槓桿)を戦車砲のなかに入れ前後に動かして行いますが、これは単に砲身内部をきれいにするだけでなく、異物がないか点検するのも兼ねているそうです。それが終わると砲口に糸を十字に張り、主砲の照準調整も行っていました。
こうして一連の準備が終わると、今度は弾薬の積載です。射場の脇に設けられた弾薬交付所に移動し、そこで105mm砲弾を積み込むといよいよ74式戦車の射撃訓練が始まりました。
1戦車ももうすぐ解体され、74もお役御免
こんな時代遅れの棺桶戦車でも抑止力にはなるのだから、すごい