目的はプロパガンダ! スターリンが作らせた巨人機「マクシム・ゴーリキー号」とは?

第2次世界大戦前夜、ソ連でエンジン8発の超巨大飛行機が造られました。わずか2機のみの製造でしたが、同国にとっては重要な役割を担っていたといいます。誕生の経緯と顛末について見ていきます。

空飛ぶ客船かはたまた党の宣伝飛行隊か

「マクシム・ゴーリキー号」の機内の広さは、鉄道客車1両分に近い100平方メートルあったとされ、巨大な主翼には通路もあり、右翼内に発電室、写真現像用暗室、寝室、化粧室など、左翼内には印刷室、トイレなどまでありました。胴体にはラジオ放送室、電話室、映写室、タイプ室、バー兼喫茶室、無電室、浴室などが配され、まるで客船でした。

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「マクシム・ゴーリキー号」機内の客室。

 自動車やトラックすら珍しい田舎に巨大飛行機が飛来し、ラジオ放送や「天からの声」と呼ばれたプロパガンダ放送をスピーカーで流したり、印刷物の発行や配布をしたり、到着地で映画上映したり、さらには投影機で飛行しながら雲に映像を投影するという、いまでいうプロジェクションマッピング(これは実現不可能だった)まで計画されています。

 しかも機内は客船並みの設備です。社会主義、およびスターリンの威光を知らしめるツールとして絶大な効果が期待されました。

 1934(昭和9)年8月16日の航空記念日には、空軍デモフライトのトップを切って飛行し世界中を驚かせます。日本でも1935(昭和10)年3月発行の月刊誌『海と空』で、グラビア5ページを割いて紹介されました。

【写真】「ジャンボジェット」よりも全幅が大きい「マクシム・ゴーリキー号」の全容

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コメント

4件のコメント

  1. 記事内に「…出力不足で同体上部にも櫛形配置のエンジン2基を増設する」との記述があり、「同体」は「胴体」の変換ミスと推測されますが、「櫛形」は「串形」の間違いだと断言する自信が少しなくなりました。

    「櫛」の字はあり得るのでしょうか?

    • ご指摘ありがとうございます。記事を修正いたしました。

  2. 乗客に操縦桿を触らせて墜落したといえば20年ほど前にもパイロットが息子に操作させたために飛行機が墜ちてしまった事件がロシアでありましたね。

  3. 室内の面積100平方メートルって鉄道車両2両分に近くありませんか?

    (参考:2.6メートル × 19.3メートル = 50.18平方メートル)

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