小笠原の交通格差解消へ切り札? 都が「オスプレイ」技術応用の民用機提示 どうなる?

定期航空便のない小笠原地域は、本土では想像できないような交通格差がいまだ解消されていません。これまでの航空路開設に向けた経緯を振り返りつつ、「オスプレイ」技術が応用された民間ティルトローター機導入の可能性を探ります。

何度も検討されてきた小笠原地域への空港建設構想

 こうした事情から、小笠原村では1968(昭和43)年に日本へ返還されて以来、何度も空港建設構想が浮上しています。

 1995(平成7)年2月に東京都は、無人島の兄島へ空港を建設する方針を定めましたが、1996(平成8)年1月に環境庁(当時)が希少植物の保全を理由に、同案へ反対する意向を表明しました。このため東京都は、空港建設予定地を父島の時雨山周辺へ変更しましたが、調査の結果、時雨山周辺にも貴重な動植物の生息が確認されたことから、同案も撤回されています。

 その後、小笠原航空路協議会では、父島の洲崎地区に空港を設置する案、父島と硫黄島をヘリコプター便で結んで、硫黄島から都心までジェット機で結ぶ案、水上航空機を就航させる案、聟(むこ)島に空港を開設する案が検討されましたが、硫黄島活用案は火山活動の影響など、水上航空機案は船舶の航路との兼ね合いなど、聟島空港開設案は計画用地が自然公園法の特別保護地域に指定されたことから除外され、現在は洲崎地区に空港を設置する案を軸に、検討が進められています。

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ATRが開発を進めているATR42-600Sのイメージ画像(画像:ATR)。

 2018年7月に開催された第7回小笠原航空路協議会では、洲崎地区に滑走路長1000m以下の空港を開設し、フランスとイタリアの合弁企業ATRが開発を進めているターボプロップ旅客機「ATR42-600S」を就航させる案が浮上しています。ATR42-600Sは天草エアラインなどで就航しているATR42-600のSTOL(短距離離着陸)型で、ATRは800mの滑走で離着陸が可能になると述べています。

 つまり、ATR42-600Sという条件を満たす旅客機が登場したにもかかわらず、7月末に東京都はAW609案を提示したというわけです。その理由のひとつは、空港建設にかかる時間にあると見られています。

【写真】広いと見るか狭いと見るか…AW609の客室(VIP仕様) ほか

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コメント

3件のコメント

  1. 素晴らしい!ここまで我慢して小笠原に空港を建設させなかったくらいですから、大島空港も原状に復元してしまえばよいのに、と思いましたがまだ調布~大島線は残っていたのですね、失礼しました…

  2. オスプレイタイプ航空機就航だとお高そうです。

    自衛隊のUS−2などの航空機も運用は緊急時でしょうし。航空機より安価で船舶より早い乗り物は望まれてると思います。エクラノプランはどうでしょう?ロシアから中古で。とかエアーフィッシュ8も就航しているみたいですし。問題はグランドエフェクト機の日本における免許関連ですかね?今の所高速船舶準拠らしいですが父島迄6.25時間緊急性が低く船舶より速さを求められる需要は有りそうです。

    • エクラノプラン?アレを外洋で運用しようだなんて正気の沙汰とは思えない。

      エアーフィッシュだって波高が高いと離水するのにすら苦労するのに…

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