北陸新幹線「敦賀開業」で高速バスどうなる? 競合環境の激変 過去にはプラスの影響も

2022年度末に北陸新幹線の金沢~敦賀間が延伸開業します。長野~金沢間開業時にも、高速バスは金沢方面の路線を中心に大きな影響がありましたが、このような競合環境の激変にどう対応してきたのでしょうか。

新幹線の敦賀開業で「チャンス到来」の高速バス路線も

 仙台と青森や弘前を結ぶ高速バス利用者の多くは、青森県側在住者です。青森側のニーズにほぼ特化してダイヤを組みなおせば、現在の車両と乗務員運用数を変えずとも、青森と弘前を午前に、仙台を午後に発車する便についておおむね1時間間隔を確保することができると筆者(成定竜一:高速バスマーケティング研究所代表)は考えています。

 高速バス路線は、歴史が長ければ長いほど、開業当時の状態を残し、現在のニーズに対応できない「生きた化石」になりがちで、仙台~青森線もその例です。そうならないためには、常に「もしも今、イチから新しく路線を引くなら、どんな経路やダイヤ、運賃になるか」を問い続ける必要があります。

Large 20200818 01
京福バスが運行する東京~福井線の車両(2019年9月、中島洋平撮影)。

 話を北陸新幹線敦賀延伸に戻すと、その時、高速バスでマイナスの影響を受けるのは東京~福井線ですが、もともと便数は少ないため、影響の規模は限定的でしょう。むしろ、「鉄道だと敦賀で乗り換えが必要」となれば、名古屋、京阪神と福井、金沢を結ぶ高速バス路線に成長のチャンスが回ってくるでしょう。

 そのうち、名古屋発着の路線は、特に北陸側で相当定着しています。ただし、共同運行会社の数が多く調整が困難なこともあり、運行ダイヤは開業時から大きく変化していません。ニーズに合わせ頻繁に施策を実施する新宿~長野県方面の路線などと比較すると、路線環境はよく似ているのに、始発時刻が遅く終車が早い点や、自家用車から高速バスへ乗り換えるパーク&ライド用駐車場の整備が不十分な点など、対応の遅れが目立ちます。つまり、まだ伸びる余地があるともいえます。

【路線図】北陸新幹線だけじゃない! 同時期に延伸する「中部縦貫道」の影響

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  2. 「春日部」から独立「県内8番目のナンバープレート」実現なるか? 新「ご当地ナンバー」導入へ早くも動き これから各地で?
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. 東京のベッドタウンにできた「道の駅」ウワサ通りの大盛況! 海ないのに「海産物がうまい!」…それこそが人気の秘訣?
  5. 北朝鮮 進水式で“派手に横転し”金総書記を激怒させた「新型艦」爆速で修理を行い海上試験開始!
  1. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  2. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  3. ロシア海軍のステルス艦が「大炎上」 ウクライナの攻撃で撃破される瞬間を捉えた映像が公開
  4. 「春日部」から独立「県内8番目のナンバープレート」実現なるか? 新「ご当地ナンバー」導入へ早くも動き これから各地で?
  5. 空母化進む「最大の護衛艦」がフェリーと並んだ! 大きさの違いが際立つショットを海自が公開