「それどこ?」な高速バスの行先 製鉄所 地元のイオン 中心街に行かない名古屋線

途中停留所で大量下車。この人たちはどこへ?

 終点ではない途中停留所にも、山形県鶴岡市の「庄内観光物産館」や、高松市の「ゆめタウン高松」など、パーク&ライドの機能を持つ商業施設があります。

 また、高速道路上やIC付近の停留所の周辺に、自治体やバス事業者が駐車場を整備している場所も数多くみられます。「周囲に何もないのに、なぜこんなに乗降があるんだろう?」と感じるのは、ほとんどがこのケースです。

 しかし、なかには違うケースもあります。山梨県富士吉田市の「中央道下吉田」は、高速道路本線上の目立たない停留所でした。ところが2011(平成23)年頃から乗降が急増。実は、徒歩で10分ほどの新倉山浅間公園が、訪日外国人のあいだで急に人気となったのです。同公園には五重塔を模した建物があり、春には約650本の桜が咲き、そして富士山を望むことができます。日本らしい3つの要素を1枚の写真に収められるとして、特にタイからの訪日客らで急速に利用が高まりました。

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伊那バスの車両。中央道辰野にて(2019年7月、中島洋平撮影)。

 中央道ではもうひとつ、伊那バスが運行する横浜~飯田線の「中央道駒ヶ根インター」(長野県駒ヶ根市)において、週の前半に降車が目立ちます。

実は、合宿免許で有名な自動車教習所が近くにあり、入校者を迎えに来るのです。カリキュラムが決まっているため、利用は特定の曜日に集中します。なお、新宿や名古屋、大阪発の路線については、「駒ヶ根バスターミナル」まで送迎を行っているとのことです。余談ですが、この教習所は事業用バスの運転に必要な大型二種免許の取得数が国内トップクラスで、路線バスや高速バスタイプの教習車両を多数保有しています。

【写真】どこ? 外国人がこぞって下車「中央道下吉田」バス停 お目当ての絶景

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コメント

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2件のコメント

  1. すみませんが、間違えています。
    事業所が終点となっている例として、他に「君津製鐵所」(千葉県君津市、日本製鉄東日本製鉄所君津地区の正門前)
    「君津製鐵所」は日本製鉄に社名変更したときに、常用漢字の鉄の「君津製鉄所」にバス停名も変わりました。
    バスが行くところは、正門ではなく東門です。
    正門は管理センターが東門に移転した際に、中央門に名前が変わってます。

    • ご指摘ありがとうございます。
      記事を修正いたしました。