戦車の後ろについている手錠みたいなのってナニ? 車種によっては前に付くことも

砲身がより長く重い自走砲のものは固定具も巨大

 同様のものは戦後初の国産戦車である61式戦車や、自衛隊が発足当初にアメリカから供与されたM4「シャーマン」戦車にもあったとのこと。ただし設置場所は、61式戦車が74式戦車と同じく車体後部なのに対し、M4「シャーマン」戦車は車体前部のため、前2車が砲塔を回して砲身が後ろに向いた状態でロックするのに対し、後者は砲塔を回さずに砲身は前向きのままロックします。

 しかし90式戦車や10式戦車では砲身固定具を装備しなくなったため、74式戦車の退役とともに自衛隊の戦車から姿を消す装備のひとつになるようです。

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M4「シャーマン」戦車の砲身固定具は車体前部にある(乗りものニュース編集部撮影)。

 なお国産自走砲である99式自走155mmりゅう弾砲なども砲身固定具を装備しています。しかし、同車の砲身は戦車砲よりも長く大口径で重いため、しっかり固定できるよう、装備する砲身固定具はかなり大型で頑丈なものです。

 また砲身固定具そのものも重い大型部品であるため、作動は機械式で、砲への着脱は車内操作で行えるようになっています。

【了】

※一部修正しました(9月9日19時40分)。

【写真】砲身固定具の使い方 砲身をロックした状態の74式戦車&99式自走砲

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コメント

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1件のコメント

  1. 何でもミサイルで済むなら戦車も要らなくなるかもしれませんね。内乱暴動鎮圧のために保有するのかはわかりませんが。