枝久保達也(鉄道ライター・都市交通史研究家)の記事一覧
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大井町線で成功の東急「Q SEAT」なぜ東横線で不振? 地下鉄直通も最善じゃない座席指定サービスの“明暗”
東急東横線の座席指定サービス「Q SEAT」は、開始から1年足らずで見直しを迫られました。利用が芳しくないようですが、改善策として直通する地下鉄線から運行してはどうかという声も聞かれます。ただ他社の例を見ると、これも最善ではなさそうです。
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皇居を避けた? 半蔵門線の不自然な「Ω」ルートの真相 実はあった「皇居ぶち抜き地下鉄プラン」
東京メトロ半蔵門線は永田町~大手町間で「Ω」のようなルートを取り、あたかも皇居を避けるかのような線形です。直線で、つまり最短ルートで両駅を結べばよさそうですが、そうならなかった理由は何でしょうか。
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「地方都市に地下鉄」無理なのか? 浮かんでは消える新線構想 広がらない切り札“ミニ地下鉄”
地下鉄が走る日本の都市といえば、いずれも人口100万人以上の大都市ですが、それ以外で計画が浮上したことはあったのでしょうか。本命だったミニ地下鉄を中心に、地方での構想の経緯を振り返ります。
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リニアの開業予定「2034年以降」に、その根拠は? 計画遅れ明白でも「2027年」をなかなか変えなかったワケ
リニア中央新幹線の開業時期について、JR東海はわずか3か月の間に「2027年」から「2027年以降」、そして「早くても2034年以降」と計画を次々と変えました。これにはどのような事情があるのでしょうか。
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JRの定期券、安すぎ? 割引率を改められないワケ 130年間いつだって“国策”
リモートワークが普及しているものの、鉄道利用者で依然として最大のボリュームを占めているのが、定期券(定期乗車券)の利用者です。かつて通勤・通学の主流は回数券でしたが、どういった経緯で定期券に置き換わっていったのでしょうか。
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「川勝知事の辞職」=「リニア一気に進展」なのか そもそもなぜあっさり退場? すでにできていた“枠組み”
静岡県の川勝平太知事が、辞職の意向を表明しました。川勝知事はリニア中央新幹線の県内着工を巡りJR東海と対立を続けてきましたが、辞職により事態は進展するのでしょうか。
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「降りる人が先」って誰に教わったんだろう 鉄道ラッシュを支える「訓練された乗客」はどう作られてきたのか
鉄道の朝ラッシュ輸送は、通勤客の整然とした動きで支えられています。「整列乗車」「降りる人が先」といった“通勤しぐさ”は、いつ頃に生まれ、どのように共有されてきたのでしょうか。
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日本の鉄道「運転は一流、ただ…」外国人記者ズバリ指摘 インバウンド対応100年の試行錯誤 いつの時代も“国主導”
外国人観光客の受け入れは今でこそ活況を帯びていますが、その歴史は戦前まで遡ります。当時の「外客」誘致と鉄道の関係は、どのようなものだったのでしょうか。先人の模索と工夫をたどります。
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「出ていってくれ」 みなとみらい線「車庫の間借り」ができなくなったワケ 開業20年でいま整備中
横浜高速鉄道みなとみらい線は開業以来、東急電鉄の元住吉車両基地を車庫として使用しています。しかしこれはあくまでも「間借り」です。そのため現在は、退去に向けた取り組みが着々と進んでいますが、ここで一連の経緯を振り返ります。
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「鉄道員は”乗せてやる”ではダメ!」100年前から苦言が!? 冷淡・怠慢・羞恥心無し…問題視された昔の仕事ぶり 今は変わったのか?
今や「サービス業」として様々な接遇を求められる鉄道員ですが、昔はもっと怖い印象があった、と言われることもあります。では、100年前の鉄道員は一体どんな仕事ぶりで、どう思われていたのでしょうか。