トンネルや料金所 なぜ路面が白いのか? コンクリート舗装を選ぶ背景

トンネルや高速料金所がコンクリ舗装の理由

 トンネルの多くは急な坂になっていませんが、コンクリ舗装なのは補修の回数を少なくする狙いがあります。一般的にアスファルト舗装だと、費用は安いものの10年程度で補修が必要になってきます。トンネル内を補修する際に交通規制をかけると迂回路の確保が難しいなど、通常の区間より困難が増します。

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コンクリート舗装のトンネル(2018年5月、中島洋平撮影)。

 コンクリ舗装はアスファルト舗装と比べると施工に時間や初期費用がかかりますが、耐久性が高く補修の回数を減らせる、明るい色で視認性が高いなどの利点があるため採用されています。なお、近年だとコンクリ舗装の耐久性とアスファルト舗装の走行性や補修の容易さといった両方の長所をあわせ持つコンポジット舗装もトンネルの舗装に採用される傾向にあります。

 バス停、駐車場、高速道路の料金所も耐久性や高い剛性が必要なことからコンクリ舗装が選ばれることがあります。重い大型車が長いこと同じ場所に駐停車していると、アスファルト舗装の場合、だんだんタイヤの部分が凹んできます。「轍(わだち)掘れ」と呼ばれるもので、これができると走り心地の低下や水はねなどの原因になり、補修が必要になるのです。こうならないよう、大型車が駐停車したり、減速・加速が多かったりと傷みやすいところはコンクリ舗装が選ばれる傾向にあります。

【了】

【写真】急坂の「ドーナツ型凹み」を作る工事現場

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