「スペースジェット」は何だったのか かつて実用化の国産旅客機「YS-11」との違いは?

三菱「スペースジェット」の本格的な開発が実質上ほぼ一時凍結され、久しぶりの「国産旅客機」の実用化はしばらくお預けとなりました。かつて日本では「YS-11」が実用化に成功していますが、その違いはどこにあったのでしょうか。

「自国で旅客機を…」 その時期に到来した追い風

 一方、「YS-11に次ぐ旅客機を自国で造りたい」という野望もあり、YS-11の発展型やジェット旅客機開発も摸索されました。しかしYS-11の販売に課題があり、赤字のためにプロジェクトは頓挫しています。

 ところが1990年代に入ると航空業界のトレンドが大きく変わり、それが日本にとって「追い風」になります。

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YS-11型機(2019年、乗りものニュース編集部撮影)。

 この時代、「ジャンボジェット」ことボーイング747型機などに代表される、大型で長距離をカッ飛ぶことを強みにした旅客機から、100席以下の大きさの旅客機に「売れ筋」が変化します。小振りの機材は地方路線でも効率が良く、採算性が高いとして評価されるようになってきたのです。加えて、国内であればYS-11など、地方路線を支えてきた「ターボプロップ・エンジン」を搭載した旅客機の更新時期も近づいており、その後継機が模索されていました。

 また、こういったコンセプトの旅客機「リージョナルジェット」の開発は、ボーイングやエアバスといった業界最大手の航空機メーカーでなくても参画が可能です。実際にブラジルのエンブラエルやカナダのボンバルディア(旧・カナディア)といったメーカーが開発にトライし、実用化に成功しています。

 日本の経済産業省はそのような「追い風」のなか、すそ野が広く、高度な技術を要する国内の航空機産業を育成しようと2003(平成15)年、「環境適応型高性能小型航空機プロジェクト」を開始。産業全体のレベルアップに着手しました。

【写真】リージョナルジェットの走り&小牧の「格納庫」のいま

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  1. 国土交通省航空局は「JCAB」です。

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