東京23区の鉄道空白地帯解消へ 都営大江戸線延伸線予定地 その現状とダイヤを予想する

都庁前駅から「6の字運転」を行って光が丘駅までを結ぶ都営地下鉄大江戸線。この大江戸線は光が丘駅から先への延伸が構想されています。延伸構想を紹介していくとともに、延伸した場合の列車ダイヤを考えていきます。

この記事の目次

・東京23区内にも駅から1km以上離れた場所に人口密度の高いエリアがある
・大江戸線延伸構想とは?
・延伸構想区間の現状
・延伸した場合の効果は?
・延伸区間のダイヤを予想
・さらなる延伸構想も

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東京23区内にも駅から1km以上離れた場所に人口密度の高いエリアがある

 鉄道網が隅々まで行き届いているように見える東京23区内。しかし、23区内にも駅から1km以上離れた上に人口密度が高いエリアがいくつかあります。そのうちのひとつが練馬区北西部の土支田(どしだ)や大泉学園町といったエリアです。

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大泉学園町を南北に貫く大泉学園通り。現在は地域の重要な足として行きかうバスが多く見られる(2020年10月、鳴海 侑撮影)。

 23区内の鉄道空白地帯を示したマップを見ても練馬区のこのエリアはかなり大きな鉄道空白地帯が広がり、人口密度も高い場所です。そこで練馬区は都営大江戸線を光が丘から大泉学園町まで延伸するように求めてきました。

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東京23区内の鉄道空白地帯の中でも大江戸線延伸構想のあるエリアは人口密度が高く、広い(練馬区ホームページ内「大江戸線延伸地域のまちづくり」より引用)。

 2018年に東京都が「東京都鉄道新線建設等準備基金」を創設する際、大江戸線延伸構想のうち光が丘駅から大泉学園町までの区間を優先して整備していく路線と位置づけました。また、昨年(2019年)11月には小池都知事が練馬区の前川区長に「事業化に関する検討を進めている」と発言し、構想の実現にかなり近づいてきました。

 現在、鉄道延伸の下準備とも言える道路工事も徐々に進んでいます。今回は大江戸線延伸予定エリアのいまの様子を見るとともに、さらなる延伸構想や延伸後のダイヤ予想についても紹介していきます。

大江戸線延伸構想とは?

 大江戸線延伸構想は前述の通り、練馬区光が丘にある光が丘駅から大泉学園町までおおよそ西方向に約4km延伸し、3駅を新設する構想です。ほぼ全線が東京都市計画道路補助線街路第230号(通称:補助230号)の地下を走ります。総事業費は600億円から700億円とされており、練馬区は50億円の建設費を積み立てています。

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都営大江戸線延伸構想で練馬区が想定しているルートと新駅予定地。ほぼ補助230号の予定地下を通る(鳴海 侑作成/練馬区ホームページ内「大江戸線延伸地域のまちづくり」を元に地理院地図を加工)。

 起点となる光が丘駅は都内有数のマンモス団地「光が丘パークタウン」の中心に位置します。駅前にはイオンと西友系のショッピングビル「リヴィン」、専門店街からなる大型商業施設「IMA光が丘」を中心に飲食店が集積しており、多くの人や自転車が行き交います。この「光が丘パークタウン」一帯は第二次世界大戦まで成増陸軍飛行場として利用されていました。戦後GHQに接収され、在日米軍家族の住む「グラントハイツ」として活用された後、1973(昭和48)年に全面返還されます。それと前後して「光が丘」という地名がつけられ、1983(昭和58)年には光が丘団地に住民の入居が始まりました。

 現在でも人口約3万人が居住する光が丘地区は1991(平成3)年に都営12号線(現在の都営大江戸線)が練馬駅~光が丘駅間で先行開業するまで交通事情の悪い場所でした。しかし2000(平成12)年に都営大江戸線が現在営業中の区間まで開業すると、新宿や六本木や汐留、御徒町といった都心部へ1本でアクセスできる便利な場所となりました。バス路線も周辺地区から集まっているターミナルとしての側面もあります。

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Writer: 鳴海 侑(まち探訪家)

1990年、神奈川県生まれ。私鉄沿線で育ち、高校生の時に地方私鉄とまちとの関係性を研究したことをきっかけに全国のまちを訪ね歩いている。現在はまちコトメディア「matinote」をはじめ、複数のwebメディアでまちや交通に関する記事を執筆している。

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