飛躍のはずが未曽有のコロナ… 「羽田空港激動の2020年」 どんなことがあったのか?
新エリア供用開始から利用者大幅減に
先述のとおり2020年は、日本にとって飛躍の年ともされ、その準備の一環として羽田空港では、国際線の発着枠を大幅に拡大しました。この影響例として都心上空を通る「新ルート」の運用開始が挙げられますが、羽田空港の変容は、なにも航路だけではありませんでした。
ANAをはじめ、国内線専用施設だった第2ターミナルの南側エリアが大拡張され、3月29日に供用開始。第3ターミナル(旧国際線ターミナル)だけでなく、この第2でも国際線の運航がスタートします。しかし供用開始時点ですでに、国際線はコロナの影響による減便や運休が余儀なくされている状況でした。結果、開始から2週間弱で一時閉鎖するという顛末に至ります。
4月初旬から5月下旬にかけ、国による緊急事態宣言が発出されることになったころには、県をまたぐ移動自体も自粛要請があったことなどから、国内線も大きく利用者が減り、国土交通省によると4月は前年比9.1%、5月は前年比5.8%と、前年比1割にも満たない状況に。
この時期には、国内線施設の第1、第2ターミナルともに一部のエリアを閉鎖、次いで展望デッキにまでこの範囲が広がる状況になります。ふたつのターミナル内の稼働状況がほぼ平常時の範囲まで戻るには、7月ごろまでかかりました。
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