都内屈指の閑散駅「堀切」がいろいろ謎な件 駅前は土手の行き止まり 駅名は対岸の地名

東京23区内で、とりわけ利用者の少ない駅のひとつに、東武スカイツリーラインの堀切駅があります。荒川の土手下にある行き止まりに位置し、そもそも駅名は対岸の地名……どうしてこうなったのでしょうか。

もともとの駅の位置は「荒川のなか」

 もともと堀切駅は現在よりも東側、堀切菖蒲園寄りに位置していました。その場所はいま「荒川のなか」です。

 この荒川は正式には荒川放水路といい、かつて暴れ川と呼ばれた荒川(現在の隅田川)の水害から東京を守るために開削された、人工の河川です。かつての東武線は、鐘ヶ淵~牛田間で現在よりも東寄りの経路をとっていましたが、放水路にかかってしまうため、1923(大正12)年、放水路の堤防に沿う現在のルートに変更。途中にあった堀切駅は現在地へ移設されました(正式にはルート変更前にいったん廃止、1924年に現在地で開業)。

『東武鉄道百年史』によると、ルート変更により、堀切駅の前後は大きくカーブする線形になったとのこと。鐘ヶ淵駅側のカーブ付近で、上り線側に東武鉄道の変電所や従業員住宅が立つのは、旧線が通っていた名残だそうです。

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荒川の堤防沿いを行く東武線。堀切駅の南側も、荒川と隅田川を結ぶ水路が通っている(2020年12月、中島洋平撮影)。

 また初代の堀切駅は、江戸時代から花の名所である堀切菖蒲園の最寄り駅として紹介されていたといいます。しかし移設により菖蒲園と離れてしまったのち、1931(昭和6)、京成本線に菖蒲園の最寄りとなる堀切菖蒲園駅が開業しました。

 このような経緯から、荒川沿いにひっそりと立つことになった東武の堀切駅ですが、駅に隣接する旧足立第二中学校の跡地に2007(平成19)年、東京未来大学が進出するなどして、閑散駅ながらも乗降人員は直近20年間で1.6倍に増えています。ちなみに、この旧足立二中や、堀切駅周辺の荒川の土手や緑地は、テレビドラマ「3年B組金八先生」のロケ地として知られます。

【了】

【地図】現在の駅は2代目 堀切駅周辺の「旧線」

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コメント

4件のコメント

  1. 最後にサラッとしか書かれていないが、堀切=金八先生でしょう。東武伊勢崎線でも乗降客こそ少ないものの有名な駅だと思います。

    • 駅のホームから時計塔を遠望できるのが嬉しいですよね。

       

      ・・・

      あっ、勘違いでした。京成関屋駅に降りた時の思い出です、これは。

  2. 文中に「荒川は正式には荒川放水路」とあるが、現在の正式名称は「荒川」。

    そして、小津安二郎の「東京物語」にも登場するし、森田芳光の「の・ようなもの」にも、登場する。その姿は現在とほとんど変わらない。

  3. 駅名はなんで変えなかったのかな。住民もよく受け入れたよね。

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