2020年 注目の自衛隊ルーキー艦5選 新鋭イージス艦から新艦種FFMまで 潜水艦史の転換点に
世界初・海自初となる潜水艦のお披露目
2020年は日本の潜水艦史においても、ターニングポイントといえる年でした。
世界初の新技術潜水艦「おうりゅう」就役(3月)
我が国初のみならず、世界で初めてリチウムイオン電池搭載の軍用潜水艦として3月5日(水)に就役したのが、潜水艦「おうりゅう」です。
「おうりゅう」は、そうりゅう型潜水艦の11番艦として建造されたものの、従来のそうりゅう型がディーゼルエンジンと鉛電池、スターリング機関(潜航中も発電機を動かせる非大気依存機関)だったのに対し、「おうりゅう」はディーゼルエンジン+リチウムイオン電池の組み合わせになっています。
リチウムイオン電池は、鉛電池よりも大容量かつ大出力であるため、潜航時間や水中速力などが大幅に向上しているそうです。
なお「おうりゅう」は、漢字では「凰龍」と書き、豊富な知識を持つ縁起の良い龍という意味とのことです。
新型潜水艦1番艦「たいげい」進水(10月)
軍用潜水艦として世界で初めてリチウムイオン電池を搭載したのが前出の「おうりゅう」ならば、その拡大発展版として誕生したのが、10月14日(水)に進水した「たいげい」です
「たいげい」のいちばんの特徴は、リチウムイオン電池の搭載を前提に船体などが最適な状態で設計されている点です。また日本の潜水艦として初めて設計段階から女性区画を設けるなど、そうりゅう型とは大幅に異なる構造を持つことから、艦名呼称が一新されました。
「たいげい」は2022年3月に就役する予定です。
落下する際に不規則な弾道を描く新型ミサイルなどというものを本当に仮想敵が保有しているとしたら、イージス艦では早期の探知はたぶんできないけど、それがわかっていても国民を安心させるために追加配備しなければならないのですかね。イージス艦の火器は火を噴く機会がなさそうだから専守防衛の象徴になるかもしれませんが。