時刻表に見る「昭和の高速バス」 30年でダイヤどう変わった? 当時のままの路線も

高速バスの開業ラッシュから30余年。バス事業者が地域のニーズに耳を傾け、ダイヤを成長させたことで、地方の人にとって欠かせない足になりました。何がどう便利になったのか、古い時刻表から読み解きます。

ダイヤほぼ変わっていない路線も なぜ?

 ただ、中には、「復刻版」当時とダイヤがほとんど変わっていない路線もあります。たとえば名古屋~金沢です。高速道路延伸による所要時間短縮などを除くと、ダイヤはほぼ原形を保っています。当時は、7時30分発から18時30分発までおおむね均等の運行間隔で、かつ上り便も下り便もほぼ同じ時刻に始発停留所を発車する「ミラー(鏡)」のようなダイヤでした。

 その後、うち1往復の時間帯をずらすことで、金沢6時30分発と名古屋19時30分発の便を設定し、石川県側の人の名古屋における滞在時間の拡大というニーズに対応しようとしていますが、抜本的なダイヤ改正は行われていません。同じような距離の他路線であれば、需要が大きい地方側発の早朝便と都市側発の夕方~深夜の便に重点を置くダイヤに変わっている例が多いだけに、中途半端な印象です。

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金沢駅。1990年代の高架化や、その後の新幹線開業などで大きく変貌した(画像:TPG Images/123RF)。

 この路線や、直後に開業した名古屋~福井線が、当時の「生きた化石」のようなダイヤであるのは、共同運行する事業者数が多く、調整が困難なためと考えられます。名古屋~金沢も名古屋~福井も、近く北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸されると、鉄道では乗り換えの必要が生まれるほか、後者については高速道路の延伸(中部縦貫道)による所要時間短縮も見込まれることから、ニーズに合致したダイヤの実現が期待されます。

 ところで筆者は、大学2年生だった1992(平成4)年、高速バスターミナルでアルバイトを始めました。趣味でも仕事でも高速バスに関わることになったのはそれがきっかけです。「復刻版」で示されているは、そのわずか4年前。各路線の時刻表を眺めるだけでも、当時の雰囲気が蘇ります。

 それと同時に、わずか4年の間に、どれほどの新路線が開業したかという点にも驚かされます。共同運行制容認という事実上の規制緩和に加え、バブル経済により、地方部と大都市の間の人の移動が活発であったことが背景にあります。

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コメント

1件のコメント

  1. ま~。この共同運行会社というのは曲者ですよね。

    お互い利益があり、数が多くなればそれだけ先導したがる船頭役も増えてくるわけで。

    そして、耐え切れず離反すればたいよう号の悲劇も出てくるわけですよ。

    怖い業界です。

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