エアバスのヘリとコンビーフ どう関係? 日本の欧州製ヘリ市場を開拓した野崎産業とは

おなじみノザキのコンビーフ、そのメーカーだった野崎産業はかつて、日本にヨーロッパ製ヘリコプターの市場を切り拓いたパイオニアでもありました。大手商社がアメリカ製ヘリを輸入開始した1952年、野崎産業の戦いも始まります。

ヘリを輸入せよ 大手商社の隙を突いて…?

 航空禁止令が解除された1952年に航空機部を設立した野崎産業は、ヘリコプターの輸入を模索していましたが、ベルやシコルスキー・エアクラフトといったアメリカの大手航空機メーカーの代理権は、すでに大手商社が獲得していました。そこで野崎産業は、現在のエアバス・ヘリコプターズの前身のひとつであるフランスの航空機メーカー、シュド・アビアシオンに目を付けます。

 当時のフランスは、ピストン・エンジンよりも小型、軽量で高い出力を得られる上に運転時の振動も少ない、ガスタービン・エンジンの開発で世界をリードしており、シュド・アビアシオンは1955(昭和30)年3月12日に、世界初のガスタービン・エンジンを動力とする量産ヘリコプター「アルエットII」を初飛行させていました。

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世界初のガスタービン・エンジンを動力とする量産ヘリコプターの「アルエットII」(画像:エアバス・ヘリコプターズ)。

「アルエットII」は初飛行から3か月に満たない1955年6月6日にヘリコプターの高度記録を更新し、翌1956(昭和31)年7月3日には標高4000m以上の山岳地帯で心肺停止状態に陥った登山者を救助して、世界で初めて山岳救助を行なったヘリコプターという栄誉を手にしています。またヘリコプターとして世界で初めて対戦車ミサイルを搭載し、搭載能力の大きさも実証しています。

「アルエットII」の能力と、同機を開発したシュド・アビアシオンの技術力を評価した野崎産業は、1960(昭和35)年にシュド・アビアシオンと日本代理店契約を締結します。そして翌1961年(昭和36)年には、現在の東邦航空の前身である三ツ矢航空に「アルエットII」を納入するに至りました。

【写真】戦後日本における最初期のヘリ「きたかみ」号

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