大阪名物「道路がビル貫通」ほかにも? 都市ならでは「ビル+道路一体開発」5選

高速道路がビルを貫通している――そんな未来都市さながらの景観が大阪にあります。本来、道路は道路、施設は施設と空間が分離されるのが基本ですが、それらを一体的に整備した事例は、他にもあります。

名古屋には「道路ぐるぐる巻きビル」

 名古屋や東京にも、道路と施設が一体的に整備された場所が存在します。

ループ道路の中に「本社ビル」:名古屋高速1号楠線 黒川出入口

 名古屋高速で唯一、すべての方向に出入り可能なフルインターが、黒川出入口です。限られた敷地のなかで地上からの高低差を克服しつつ、高架の上下本線に各2本のランプをつなげるため、ループ線が2つ連なる構造を採用。うち、東側のループのなかに、地上6階建ての黒川ビル(東棟)が立っています。ここには名古屋高速道路公社の本社機能や、一般人も見学可能な広報資料センター(ネックスプラザ)があります。

 この黒川ビル東棟は完全な円筒形ではなく、北側が上から切り取られたように半円筒形をしています。北側には街路を挟んで川が流れているためです。ループ線やランプの橋脚は黒川ビルの敷地のほか、この川の空間を利用して立てられています。

ビル1階エントランスの真上に橋桁:首都高5号池袋線 東池袋出入口

 首都高5号線の本線から分かれた東池袋出入口のランプは、サンシャインシティ西側の敷地内を貫いたのち左へ急カーブ、ワールドインポートマートビルと文化会館ビルのわずかな隙間を縫って高度を下げ、敷地東側の一般道路へ接続しています。

 地上では、両ビルをつなぐ連絡通路が、建物へのエントランスになっていますが、その直上に首都高の橋桁がスロープ状に渡されているため、まるで道路が建物に突っ込んでいくかのように見えなくもありません。

 出入口の開設は1978(昭和53)年で、前出した立体道路制度が設けられる以前ですが、旧巣鴨拘置所(巣鴨プリズン)跡地を再開発する際に、池袋サンシャインシティと道路が一体的に整備されたことで生まれたものです。なお、文化会館ビルの1階は高速バスも発着するバスターミナルになっており、発車してすぐ首都高に乗れるという利便性を実現しています。

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池袋サンシャインシティ内を貫通する首都高 東池袋出入口のランプ(中島洋平撮影)。

道路の上にビルを建てた:虎ノ門ヒルズ

 一般道で立体道路制度を活用した最近の例として挙げられるのが、2014(平成26)年に開業した東京の虎ノ門ヒルズです。道路が通っているのは、ビルの地下部分ですが、立体道路制度によって環状2号線のトンネル(築地虎ノ門トンネル)上の空間を開発しており、敷地内にはトンネルの換気塔も立っています。

 虎ノ門ヒルズにはバスターミナルもあるほか、東京メトロ日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅も隣接するなど、交通の拠点にもなっています。

【了】

【ギャラリー】道路にょきにょきビル、道路ぐるぐるビル!? 写真でチェック!

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