埼玉高速鉄道の岩槻延伸ついに実現へ? 局面動くも高いハードル設定 現地で見えた課題
何とかしたい「運賃」「快速運転」たまには「横にボールを進める」必要も?
「高すぎる」と議論に上がることも多い埼玉高速鉄道の運賃も何とかしたいところです。浦和美園から赤羽岩淵を経て、南北線の駒込駅まででも運賃は680円。東武岩槻駅~大宮駅~都心(JR新宿駅で試算)の運賃と同じです。これに浦和美園~岩槻間がプラスされれば、さらに差が開くことになります。
また協議会の試算で黒字化の条件に挙げられている快速運転ですが、埼玉高速鉄道は既存区間でも追い越し設備が未整備、東京メトロ側の協力体制も未だ希望的観測しか出ていない状態です。現状の「大宮回り」「春日部回り」でも、そこから湘南新宿ラインや東武伊勢崎線(スカイツリーライン)に乗り継げるため、埼玉高速鉄道は快速運転がないと、直通していても所要時間がさほど変わらない可能性もあります。
埼玉県・さいたま市がようやく同じ方向を向いた今ですが、延伸計画をサッカーの試合に例えるなら、まだ(キックオフの権利を決める)コイントスすら始まっていない状態と言えるでしょう。これからの試合展開は、浦和レッズ監督の在任時に「横にボールを運んだって、そこにゴールはないよ」との名言を残したミハイロ・ペトロヴィッチ氏(現・札幌監督)のような積極性も重要ですが、鉄道延伸と沿線開発は、風や温度に気を配りながら「横にボールを運ぶ」慎重さをもって進めても良いのではないでしょうか。
【了】
※一部修正しました(5月15日16時30分)。
Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)
香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。
”埼玉高速鉄道の岩槻延伸ついに実現へ? 局面動くも高いハードル設定 現地で見えた課題”の記事の中にある
「費用便益費(総便益額を総費用で割った値)1.0以下」という部分なのですが、正しくは「費用便益比」が「1.0以上」ではないでしょうか?
ご指摘ありがとうございます。 訂正いたしました。
>乗りものニュース編集部様
PCとスマホで記事を確認し、ヤフーニュースでも確認しましたが、まだ直ってませんよ。
ここの編集部は「費」と「比」の違いが判らないらしい。
ここまで具体的に正誤を指摘されているのに、それすらまともに直せないとは情けない。
予定路線の沿線概況をバスで知るのは楽しいですが、交通の流れまでは探りにくいですね。新百合ヶ丘から田園都市線の駅までのバスを乗り通す人は少ないし、住吉と豊洲の間もじゅうぶんバスで済む程度の輸送量しかありません。
>バスを乗り通す人は少ない
そもそも交通の流れの判断を「乗り通す人が少ない」にフィルターをかける必要はどこにあるのでしょうか?
バスの需要も少なく快速導入も失敗、という沿線概況は、十分に状況を物語っていると思いますがね
どうしても建設ありきなら考慮したくないポイントでしょうが
信じがたいことだが埼玉高速鉄道の沿線は、コロナ後の東京23区からの転入先として人気らしい。
南北線ぞいの私立高校もこのあたりからの生徒獲得に躍起だしな。
二松学舎とか、しつこいくらいポスター出してる。
とはいっても浦和美園なんか、ヘタすりゃ3000万で3LDKのマンション狙えるし、穴場なんだろうね。
いくら都心のベッドタウンとは言え、埼玉高速鉄道の運賃の高さは異常。
朝晩のラッシュ時以外はガラ空き状態。
これでは、延伸は非現実的と言わざるを得ない気がする。
埼玉はまだまだ土地も豊富故に、バス専用道路を構築してバス路線で対応した方が、費用的に現実味が湧く。
新しく整備された街区なのだから、最初から都市計画時に盛り込むべきだった気がする。