どクラシックが逆にカッコいい! 旧ソ連製オープンカーたち ロシア各地の記念式典で快走
多種多様なGAZ「ヴォルガ」シリーズ
サハリン州の州都ユジノサハリンスクで実施された戦勝記念式典で使用されていたのは、
旧ソ連が消滅し、ロシアになってから生産されるようになったGAZ-3110「ヴォルガ」です。基本構造は前出のGAZ-3102「ヴォルガ」と同じものの、ボディのプレスラインが丸みを帯び、ライト周りの形状が変わり、メッキグリルが付くなど、デザインを変えているのがわかります。
一連のGAZ「ヴォルガ」シリーズのなかで最も新しいタイプを使用していたのが、ブリヤート共和国の首都ウラン・ウデで行われていた戦勝記念式典でした。巡閲に際し、高官が乗車していたのは、2004(平成16)年から2009(平成21)年まで生産されていたGAZ-31105「ヴォルガ」。一見すると別車種にも見えるほど、グリルやヘッドライトなどフロントマスク形状が一新されたタイプです。
こうして見てみると、地方都市での式典であっても、外国車ではなく自国製のオープンカーにこだわっているのがわかります。軍事パレードでありながら「UAZ-469」といった軍用4駆を使わず、民間車ベースのオープンカーを使っているのは、やはりその方が威厳と華やかさが増すからでしょう。
それらは、いまの目で見ると、デザインがクラシックで新鮮に映るものもあるかもしれません。そのような視点でロシアの戦勝記念式典を眺めてみるのも、また楽しいのではないでしょうか。
【了】
Writer: 柘植優介(乗りものライター)
子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。
コメント