置き換え進む東京メトロ「7000系」 貫通扉の上にある謎のスペース いったいナニ?

東京メトロの7000系電車は千代田線で使われた6000系電車と同様に前面非対称のデザインですが、非常貫通扉の上には見慣れないスペースがあります。

西武鉄道との直通運転を目的に設置

 東京メトロ有楽町線・副都心線用の7000系電車は新型車両17000系電車の投入により徐々に数を減らしています。

 この7000系、千代田線で使われた6000系電車と同じく前面非対称の顔ですが、6000系とは異なり前面の非常貫通扉の上に台形状のスペースがあります。いったいこれは何なのでしょうか?

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千代田線で使われた6000系(左)と有楽町線・副都心線用の7000系(右)。7000系は前面の非常貫通扉上にスペースがある(赤矢印部)(草町義和撮影(左)、伊藤真悟撮影(右))。

 このスペース、東京メトロの前身である営団地下鉄が7000系を製造する際、西武鉄道との直通運転時に「急行」や「準急」などを表示する「列車種別表示器」として使うことを想定して設けたものです。同様のスペースは、車体側面の端部にも設けられました。

 しかし7000系は、1998(平成26)年3月28日から西武池袋線との直通運転を行うにあたって、前面の行先表示器を字幕式からLED式に変更。行先表示器で列車種別も表示するようになり、上述のスペースは使う必要がなくなってしまいました。

 さらに、車体側面端部のスペースに至っては、車外スピーカーとして使われていたりします。対象となったのは7000系の第1編成から第20編成までで、2007(平成19)年からの副都心線対応工事にあわせて改造されたものです。

 このように、スペースを設けながらも一度も使われることのなかった列車種別表示器。行先表示器のLED化が遅かったら、また違った表情の7000系を見ることができたかもしれません。

【了】
※一部修正しました(5月26日14時38分)。

【写真】懐かしい「ゴールド」帯の7000系電車

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1件のコメント

  1. 東京メトロ有楽町線・副都心線に直通する西武の6000系も貫通扉の上に種別を表示していたが、リニューアルで行先表示がフルカラーLEDになった時に東京メトロ7000系と同じように種別と行先が一緒になった。
    東京メトロ6000系が小田急に直通する時、幕でも準急と急行は行先と一緒になっていた。