装甲車も「乗り心地重視」の時代へ なぜ世界の軍隊は歩兵の居住性を気にしだしたのか

イギリスの新型装甲車の乗り心地が酷すぎるということで、大きな問題になっています。昔の戦車や装甲車などのほうが居住性はよほど酷そうですが、この新型装甲車が大問題となっているのには、現代ならではの納得な理由がありました。

ひと昔前の歩兵とはワケが違う現代歩兵の装備

 アメリカ陸軍はM2「ブラッドレー」歩兵戦闘車を機械化歩兵部隊に配備しており、演習では車外にたくさんのリュックサックをぶら下げている様がよく見られます。防弾やカモフラージュ効果があるとは思えません。多すぎる装備が車内に収まりきらないのです。

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「エイジャックス」装甲車の後面。まだいかにも試作車然としている(画像:イギリス陸軍)。

 歩兵は小銃の引き金さえ引ければよい、という時代はとうに終わっており、現代の戦場は複雑です。ゲリラ戦や市街戦などの非対称戦には、高度に専門的なスキルと装備が必要です。火力も強化されましたがその分、火器や弾はかさ張ります。任務にもよりますが、戦場マネジメントシステムと通信端末、カメラ、無人機、ロボット地上車などなど、リスト化が追い付かないくらいの携行品があります。

 アメリカ陸軍には、一般的な歩兵が最適なパフォーマンスを発揮できる限界重量負荷は50ポンド(約23kg)という指針があります。ところが、アメリカのシンクタンク「新アメリカ安全保障センター(CNAS)」が2018年9月に発表した「The Soldier’s Heavy Load(兵士の重すぎる荷物)」という報告書によると、イラク・アフガニスタンでの戦闘で歩兵は日常的に119ポンド(約54kg)の重量負荷を経験しており、戦場で医療救助を受けた3分の1の兵士が脊髄や結合部位、筋骨格障害で、戦闘による負傷の2倍に達したといいます。重量負荷のおもな原因は、防具とモバイルデジタル機器です。

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「新アメリカ安全保障センター(CNAS)」の報告にあるアメリカ兵の標準的な防具の説明。受傷率低減効果は絶大だが軽量化が課題(CNASの画像を一部加工)。

 防具のボディーアーマーやヘルメットは生存性に直接関わるものですし、モバイルデジタル機器は部隊の情報共有に必須ですが、その負荷で医療救助が必要になるようでは本末転倒です。現代歩兵が、いかにギリギリの重装備であるかという現実を示しています。主力戦車が重くなりすぎて運用限界になった事情ともよく似ており、現代戦のジレンマといえるでしょう。

【写真】いろいろ落ちそうで不安な「ブラッドレー」歩兵戦闘車

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コメント

1件のコメント

  1. 最後の段落で急に頭悪くなるやん

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