ミドリムシ×廃食用油の燃料で民間機ついに飛ぶ 1L1万円を「普通の価格に」道筋示す

4年で生産量2000倍! 価格は下がる?

 ユーグレナのバイオジェット燃料「サステオ」は横浜市に建造された実証用プラントにて製造されています。現在の価格は1Lあたり1万円と高額なことから、目下、その生産量増加が課題です。

「生産量が増えれば値段は確実に下がります」とユーグレナ社の出雲社長。今後の事業構想を、副社長の永田暁彦さんが説明しました。

 まず現在、サステオは9割が廃食用油、1割がユーグレナですが、今後は後者の配合比率を上げるとのこと。これまでは国内でユーグレナを製造してきましたが、インドネシアにて大型の製造設備を建設中で、2024年にも完成見込みだそうです。

「いま世界のバイオ燃料は、トウモロコシなどの食物由来では批判が大きいことから、廃食用油が主流になっており、その調達コストは今後どんどん上がります。廃食用油より低いコストで、ユーグレナを製造できる時代が必ずきます」(永田副社長)

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左から千葉さん、出雲社長、永田副社長。揃いのはっぴは、55年前の6月29日に初来日したビートルズへのオマージュ(中島洋平撮影)。

 現在、フィンランドのネステ社は廃食用油を主体としたバイオ燃料を1Lあたり200円以下で提供しているといいます。その価格を実現しているのが供給量。ユーグレナ社の実証プラントが年125KLの生産に留まるのに対し、ネステはその2万倍、240万KLだそうです。

「2025年には、現在の2000倍以上となる年25万KLの供給を実現し、1Lあたり200円以下にします。あと4年で必ず実現します」。永田副社長は力を込めてこう話しました。

【「普通の価格にする」バイオジェット燃料増産計画を画像でチェック!】

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