ゆっくり走れば大丈夫では?新幹線や道路 なぜ大雨で運転見合わせ通行止めになるの?

雨に「倍」強くなっている東海道新幹線

 1964(昭和39)年と開業が古く、短期間で完成した東海道新幹線は土を盛った上に線路を敷いている区間(盛土区間)が約50%と、後年に開業した新幹線より多くなっています(山陽は18%、上越は1%)。

 そのため東海道新幹線は他の新幹線に比べ大雨の影響を受けやすく、1965(昭和40)年には「雨に弱い新幹線」とマスコミにいわれてしまいました。

 ただ当時、東海道新幹線は1時間あたり30mmの雨量で運転見合わせになっていましたが、現在は60mmに進化しています。盛土区間の排水・崩壊対策などに東海道新幹線が長年尽力し、安全性と安定性を高めてきた結果です。

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東海道新幹線の沿線に設置されている雨量計(画像:JR東海)。

 ちなみに東北・上越・北陸新幹線では、そうした災害の危険性が低い高架橋やトンネル区間などでは、大雨でも運転規制が行われません。

 なお大雨による災害は、路盤の崩壊や土砂の流出などのほか、構造物の異変、河川増水による橋梁への影響なども存在。東海道新幹線では、橋梁に設置した「自動衝撃振動装置」で橋梁の安全性をチェックし、問題なければ早期に運転を再開する仕組みなども導入しています。

【了】

【写真図解】これはアブナイ! 大雨が降ると新幹線の線路 どうなってしまうのか…!?

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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1件のコメント

  1. あとは関ヶ原らへんに雪よけシェルターを設置するだけですね!