熱海豪雨「また崩れるかも」のなか復旧作業 土砂崩落で寸断の幹線道路 現場で見た難しさ

東名上り線は「今週中」を目標に

「国道より上(斜面の上部)に車両が入って、土石を撤去しないと、路上の土砂を取ることは簡単だが上から落ちてくるかもしれない。今のところある程度、大規模崩壊は抑えられそうだが、大量に雨が降るとどうなるかわからない」。静岡県道路保全課は、作業の難しさをこう説明します。

 復旧作業は、再び大規模崩落が発生するかもしれないという疑心暗鬼の中で進められているのです。

「135号の一般開放はかなり先になる可能性がある。そのためビーチラインを一般開放していただく。有料開放でなく無料開放していただくことが必要だが、有料道路の管理者と調整している」(静岡県 難波副知事)

Large 210708 atami 03

拡大画像

東名高速101.5kmポスト付近の崩落現場。長さ30mにわたって路上に土が押し出された(画像:NEXCO中日本)。

 東名高速でも3日、崩落が起きました。発生場所は上り線の裾野IC~沼津IC間、101.5kmポスト付近で、約30mにわたって、のり面2段分が崩れている状況です。

 NEXCO中日本は復旧の進み方を知らせる自社のツイッターで、のり面がさらに崩れることを防ぐ仮柵を設置する作業までの写真を掲載しましたが、開通の具体的な目途は示していません。

「今週末を目途に作業は行っているが、雨も降り続き、発表できることは何もない状況。長距離輸送車両の新東名への切り換えが進んでいることや、発生場所からは自動車道(伊豆縦貫道)を使って、新東名の長泉沼津ICへ向かえることもあり、大きな渋滞は起きていないようで安堵している。できる限り復旧を急ぎたい」(同社関係者)

 今回、被災した熱海などは、国内有数の温泉地でもあります。感染対策の自粛に重なる被害。切実に安全安心な通行を取り戻すことが求められています。

【了】

【地図/写真】通行止め箇所・復旧作業の様子

Writer: 中島みなみ(記者)

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

2件のコメント

  1. 熱海と言えば、近く(伊東市)に火山があったり海底遺跡も見っかっていますし熱海の語源熱い海として元々災害が多いところとも言えそうですが、駅前が箱根湯本駅と小田原駅を足した感じの楽しいところで早期に復旧すると、良いですが。

  2. 伊豆縦貫道が延びつつあり便利になった中伊豆に比べて東伊豆は道路が交通量に比べ貧弱で普段から渋滞が発生している。また今回は熱海市伊豆山で国道135号とビーチラインが通行止になっているが、数年前には真鶴道路も大規模な高波被害が発生している。
    伊豆湘南道路が計画されているが、小田原~熱海は津波や高波の影響を受けないように現行新幹線の走る高さにして災害に強い道路を早く作って欲しい。