世界の2大旅客機「737」vs「A320」なぜ爆売れ? 見た目似ててもハッキリ差別化 競争の裏側

世界の空港でもっともよく見る旅客機といえば、米国ボーイング社の「737」と欧州エアバス社の「A320」の2機種でしょう。これらはなぜ人気機種となったのでしょうか。両社とも歴史的に、火花をバチバチ散らし合ってきました。

737vsA320現在の状況は?

 このようにしのぎを削ってきたボーイング737とエアバスA320ですが、多くの航空会社がどちらか、もしくはその両方のモデルを導入しています。

 面白いのは、ヨーロッパの航空会社でも、A320ではなく737を選択する傾向も見られることです。たとえば、アイルランドの超巨大LCC(格安航空会社)であるライアン・エアをはじめ、トルコのターキッシュエアラインズ、アイスランド航空などが該当します。エアラインの機種選定は、それまで構築してきた航空機メーカーとの関係性はもちろん、運用コストやキャパシティなど、さまざまな要素が勘案されていることがうかがえます。

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アラスカ航空のボーイング737MAX(乗りものニュース編集部撮影)。

 わが国では、2021年現在、ボーイング737をJAL(日本航空)、ANA(全日空)のほかAIRDOなどの後進系の航空会社がおもに使用。エアバスA320はANAが初めて導入し、後進系ではスターフライヤーが導入しました。近年、LCC(格安航空会社)の進出にともない、ジェットスター・ジャパンやピーチがA320を主力機に据えたことで、ますますその活躍の場を広げつつあります。

 余談ですが元来、国内航空会社では、それぞれ導入する航空機メーカーがくっきり分かれていましたが、その方針は徐々に緩和しつつあるように思われます。

 JALが、伝統的にボーイング社やダグラス社といったアメリカの老舗メーカーの機体を採用する一方で、ANA(全日空)はボーイング社のほか、エアバス社やロッキード社製など、バラエティに富んだメーカーの機体を使用していました。しかしJALも2019年に、初のエアバス機として「A350」を導入しています。

 一方、TDA(東亜国内航空)時代のJAS(日本エアシステム。現JAL)は、1980年代に国内で初めてエアバス社の旅客機を導入し、親密な関係を築いていました。一方で、アメリカ製の旅客機としてはダグラス社からDC-9系、DC-10を導入し、主力機に据えました。

 話は737とA320に戻りますが、両機は機体のザイズや用途もよく似ており、空港に着陸してくる角度によっては、ぱっと見、同じようにみえてしまうなんてことも珍しくありません。両機ともに、これからも日本、世界の空になくてはならない存在であることでしょう。

【了】

【いまや貴重】アナログコクピットも!「737クラシック」の機内をササッと解剖

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

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コメント

1件のコメント

  1. ありがとうございます。両機とも超ロングセラー機であると共に、特にLCCには好まれていますね。両機が双子のようにそっくりなのですが、自分としては乗降口の小さな丸いドア窓の位置の違いで区別をつけています(中央上部にあるのがB737系、機体後ろ寄り取手側にあるのがA320系)。

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