首都高「1000円上乗せ&出入口封鎖」で利用者と朝の混雑が半減 五輪規制前後の調査で

朝の国道20号の高井戸~大原は平均21分かかりました。

規制の影響で下道に交通流が移動

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首都高の入口の例(中島洋平撮影)。

 ナビタイムジャパンは2021年9月9日(木)、東京五輪の開催に伴って首都高で実施された「料金一律1000円上乗せ」および一部出入口の封鎖やによる交通流の変化を分析した結果、都心に向かう車両が減少したと発表しました。

 首都高は7月19日~8月19日および8月24日~9月5日のあいだで、昼間(6~22時)に首都高の都内区間を利用するマイカーなどへ、料金に一律1000円を加算するほか、交通状況に応じて一部入口を閉鎖していました。

 調査を行った区間は、出入口の一時閉鎖が実施された3号渋谷線の三軒茶屋入口および4号新宿線の永福入口のそれぞれ首都高と並行道路の周辺区間です。

 三軒茶屋入口では、国道246号を走る車のうち、通常は44%が首都高に乗っていますが、規制開始時(7月19日)は19%、パラ開幕時(8月24日)は20%と半分以下に。用賀~池尻間の所要時間は朝(7~10時)で12.2分→5.5分と大きく短縮されたほか、他の時間帯でも数分の短縮が見られました。

 永福入口では、国道20号を走る車のうち、通常は18%が首都高に乗っていますが、規制開始時は7%と半分以下に。パラ開幕時も10%と減少しています。高井戸~初台間の所要時間は朝で14.3分→7.1分とほぼ半減したほか、他の時間帯でも3分程度の短縮が見られました。

 一方で下道はそれぞれ所要時間が増加。オリンピックが開幕した7月23日は交通量が少なかったため普段より空いていたものの、規制開始時は三軒茶屋~池尻が日中(7~19時)で5.3分→14.0分、朝は6.4分→17.1分と大きく増加。高井戸~大原交差点では日中で7.3分→12.2分、朝で10.7分→21.2分と増加が見られています。

 ナビタイムはこの結果を「普段首都高を利用するドライバーの一部が並行する国道に転換した」と分析しています。

 この分析は、ナビタイムジャパンが提供するカーナビアプリから取得した車両走行実績データをもとに、同社の道路交通分析システム「道路プロファイラー」を用いて、五輪開催に伴う各種交通規制の実施期間前後を比較したものです。

【了】

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