中央線だけじゃない 横浜線の長~い直線区間できたワケ 橋本~町田で「何かを避けた」?
JR中央線 東中野~立川間の長い直線はよく知られていますが、首都圏でもう1か所、そのような鉄道路線があります。それはJR横浜線の橋本~町田間。なぜここでも長い直線区間が生まれたのでしょうか。
巨人の足跡 ディラボッチ伝説とは
リニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)の工事が駅前で進む、神奈川県相模原市の橋本駅。JR横浜線は、この橋本駅の北西から町田駅(東京都町田市)の南東まで、6つの駅を串刺しにするようにして、直線区間が約13km続きます。
直線区間といえば、JR中央線の東中野駅(東京都中野区)付近から立川駅(同・立川市)までの約25kmが有名ですが、それには及ばないものの、横浜線の直線区間は本州のJR路線の中でも屈指の長さとなっています。もちろん直線の線形は鉄道にとって理想ではあるものの、そうはいかなかった事例の方が多数です。長い直線区間はなぜ実現したのでしょうか。
直線区間の途中にある淵野辺駅(相模原市)は、西側に鹿沼公園が広がり、その園内には周囲300mほどの池があります。そこにある解説板には、以下のようなことが書かれています。
「ディラボッチ巨人伝承地。その昔、ディラボッチが富士山を背負ってこの付近にやってきました。重いので大山に腰をおろして一息入れ歩きだそうとしましたが、富士山が根をはやしたようになり持ち上がりません。その時踏ん張った足跡がこの鹿沼と、横浜線線路をはさんだ向こう側のショウブイケになったと語り継がれてきました」
ディラボッチ伝説は、ダイダラボッチ(大太郎法師)、ダイタボッチなどとも呼ばれ、山や湖沼の創成話として各地に伝わっています。京王井の頭線の新代田駅や京王線の代田橋駅の「代田」も、ダイダラボッチにちなむとされています(『角川日本地名大辞典 東京都』)。
鹿沼公園は、公園として整備される前は窪地の湿地帯でした。横浜線の直線区間付近には、近くに川はないものの、台地上に“巨人の足跡”(窪地や湿地帯)が十数か所点在しています。こうした窪地ができる原因は、関東ローム層の中に水を通さない堆積物が局所的に存在し、その上に通常の地下水より水位の高い地下水「宙水(ちゅうみず)」が貯まり、それが大雨時に地表に流れ出て浸食し窪地をつくるというものです。
淵野辺や矢部駅は島式ホームですが、下り線だけは直線ですか?昔は単線でしたから仕方ないですね東中野〜立川はぐだぐだですがね。