工事大詰め「北陸新幹線 福井駅」に潜入 新幹線で異例の“小ぢんまり駅”に旅情アリ

ホームや駅の雰囲気を一言で言うなら…

 さて、先述のとおり、福井駅ホームは島式ホーム1本。ここに両方向の新幹線が発着します。実際に目で見てみると、視界にホームのすべてが収まってしまい、「あれ、これで全部?」というこじんまりとしたサイズ感。ガラス主体の駅舎は開放感があるため閉塞感は特にありませんが、このこじんまり感とした感じは、どこかアットホームな雰囲気もあり、新幹線の駅で味わうのは、とても新鮮でした。

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新幹線ホームから間近にえちぜん鉄道のホームが見える(2021年10月17日、乗りものニュース編集部撮影)。

 とはいえ、金沢発着の列車が敦賀まで運転されると仮定しても、ここにやってくる新幹線は1時間に最大6本程度と考えられます。乗降施設としての機能は、この規模で十分まかなえるのかもしれません。

 ホームでは、在来線やえちぜん鉄道のホームからのアナウンス、発着する電車の音がひっきりなしに聞こえてきます。特にえちぜん鉄道とは、全面ガラス張りの高架駅舎どうし、互いの電車の姿が丸見え。これらも新幹線の駅が「アットホーム」な雰囲気である理由のひとつと言えるかもしれません。

 福井駅のデザインコンセプトは「太古から未来へ~悠久の歴史と自然がみえる駅」。駅舎外観はガラス主体で梁を平行に設けたモダンな建築ですが、福井市南東にある「一乗谷朝倉氏遺跡」の唐門をイメージして、縦のルーバー(並列材)を緩やかなアーチを描くように配置し、現代的ながら歴史的建造物の雰囲気とマッチした、落ち着きのある雰囲気になっています。今後、内装工事によって、このデザインコンセプトがさらに明確化される予定です。

 今回公開された時点では、ホームの駅名標や案内板はもちろんまだありません。しかし、今にも新幹線がやって来そうな、また敦賀延伸がいよいよ秒読み段階まで来ているんだな、という実感をわかせるには十分なものとなっていました。

 北陸新幹線 金沢~敦賀間の延伸開業は、2024年春を予定しています。

【了】

【「ホーム1本だけ」福井駅のシンプルな駅構内を見る】

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コメント

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1件のコメント

  1. 改札から入ったらあとは自己責任で乗り場を探してくれという感がある日本の駅だが、いよいよどちらのに乗ったらよいのか注意深くならねばならなくなってきた。