「ボーイング767」なぜ35年以上も国内で主力? やっぱり不動の「優等生」 その功績と強み

名機「767」は旅客のニーズも満たす?

 客室も、乗客からの希望を実現したコンセプトが採用されています。同機は2本通路をもつ「ツイン・アイル(複通路)」の機体ですが、ほかのツイン・アイル機よりは小ぶりな「セミワイドボディ」というタイプです。

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JALのボーイング767の機内(乗りものニュース編集部撮影)。

 767の座席配置は2-3-2列。乗客は80%程度までの搭乗率であれば、窓側、通路側のどちらかに乗ることができます。つまり、満席でない限り、両脇に他人がいる「中央席」を避けられるのです。また、窓側、中央席であっても、767の配列は隣の乗客1人だけに譲ってもらえれば動けます。777(横3-4-3列)や787(横3-3-3列)の窓側席などではそうはないので、乗客にとって「気が楽」と言われています。このレイアウトは、ほかの旅客機ではまず見られないものです。

※ ※ ※

 767シリーズは初期タイプの767-200、胴体延長型の767-300、その後コンピューターを後進機の777に準拠した仕様に変更し、胴体を延長した767-400(ER)などに大別されます。2021年現在の767シリーズは、世界的に見るとキャパシティが似た後進機787に活躍の座を明け渡しつつありますが、日本国内では767-300の航続距離延長モデル「767-300ER」がJAL、ANAともに787と並び立つ姿は、いまだ健在です。

 日本においては、飛行距離の性能より、日本路線にフィットした乗客数を持っていたことも、767が長い間健在している一因なのかもしれません。――「旅客機界の優等生」はまだまだ、飛びます。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. 上記広告の送信をとめてください。仕事になりません。よろしくお願いします。

  2. JALの場合、塗装が4世代なんですよね。