北総線値下げは脅威? 並行するバス路線「生活バスちばにう」に乗ってみた

「生活バスちばにう」とは?

「生活バスちばにう」は沿線住民らの意向を受けて運行されているバスで、実際の運行は鎌ケ谷観光バスが担当しています。

 2014年6月から新鎌ヶ谷駅~千葉ニュータウン中央駅北口間で直行便の運行を開始ししたほか、2017年7月からは各駅停車便に相当する「北環状線ルート」と、千葉ニュータウン中央駅北口~印西牧の原駅付近を周回する「牧の原ルート」の2路線が加わりました。さらに2019年9月には「北環状線ルート」が西白井駅北口にも停車するようになっています。

 昨今の新型コロナウイルス感染症では、公共交通機関の利用者が大きく減りました。「生活バスちばにう」も影響を受けて運行の維持が厳しくなり、2020年にはクラウドファンディングによって資金調達を行ったことがありました。

「生活バスちばにう」の3路線

 先の通り、「生活バスちばにう」には新鎌ヶ谷駅~千葉ニュータウン中央駅北口間の直行便と「北環状線ルート」、千葉ニュータウン中央駅北口発着の「牧の原ルート」の3路線が設定されています。

 新型コロナウイルス感染症に伴う旅客数の減少によって運行ダイヤの見直しが行われ、2021年現在では直行便は平日の朝と夕方だけに設定され、「牧の原ルート」は平日5本のみの運行、平日・土休日ともに運行されているのは「北環状線ルート」だけです。

 直行便は新鎌ヶ谷駅~千葉ニュータウン中央駅北口間をノンストップで運行、所要時間は25分ないし30分です。北総線は新鎌ヶ谷駅から東側で国道464号と並行して走っていますが、「生活バスちばにう」の直行便も大部分は国道464号を走っています。新鎌ヶ谷・千葉ニュータウン中央の駅を出入りする場所で国道464号から外れる程度です。

「北環状線ルート」は西白井と白井の両駅北口に立ち寄り、駅のロータリーに設けられたバス停に停車します。白井駅北口~千葉ニュータウン中央駅北口間では、主に千葉県道189号千葉ニュータウン北環状線を走行し、途中12箇所のバス停(新鎌ヶ谷駅南口~千葉ニュータウン中央駅北口間では合計16箇所)が設定されています。こちらの所要時間は平日で35分、土休日では千葉ニュータウン中央駅北口行きが42分、新鎌ヶ谷駅南口行きが46分と設定されています。直行便・「北環状線ルート」とも所要時間に違いがあるのは、渋滞などの交通事情を反映したものと考えて良いでしょう。

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千葉ニュータウン中央駅北口を発着する「北環状線ルート」のバス。行先表示には「イオン前」と表示され、新鎌ヶ谷駅の乗り場が異なることを明確にしている(2021年9月、柴田東吾撮影)。

「牧の原ルート」では、千葉ニュータウン中央駅方で千葉県道189号を走るほか、印西牧の原駅付近では時計回りのルートで走行、千葉ニュータウン中央駅北口・印西牧の原駅を含めて19のバス停が設定されています。全体の所要時間は35分ですが、千葉ニュータウン中央駅北口から印西牧の原駅に行き、再び千葉ニュータウン中央駅北口に戻るというルートですので、千葉ニュータウン中央駅北口→印西牧の原駅は13分、印西牧の原駅→千葉ニュータウン中央駅北口は22分と設定されています。

 ちなみに、北総線新鎌ヶ谷~千葉ニュータウン中央間の所要時間は、アクセス特急がノンストップで8分程度、普通列車が12分程度で運転されています。千葉ニュータウン中央~印西牧の原は1駅で所要時間は4分程度ですので、北総線が圧倒的な速さを誇ります。

【画像】「生活バスちばにう」の路線図

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