北総線値下げは脅威? 並行するバス路線「生活バスちばにう」に乗ってみた

北総線の列車に追い越される直行便

 最後は直行便に乗車してみました。夕方の新鎌ヶ谷駅行きに乗車しましたが、乗客は筆者を含めて2人だけでした。北総線と並行して国道464号を走るのですが、北総線に比べて国道464号はアップダウンが多く、並行する北総線を上や下に見る形となります。片側2車線の道路は夕方のラッシュにかかって交通量が多く、交差する道路との信号待ちもあって、当然ながら後から北総線の列車に追い越されてしまいます。

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直行便の車窓から。白井駅と写真の西白井駅は車窓から見えるが、並行する小室駅は木々に隠れて見えない(2021年9月、柴田東吾撮影)。

 新鎌ヶ谷駅付近では、「船取線」「船取県道」とも呼ばれる千葉県道8号を少しだけ走ります。この道路は東武野田線と並行する区間も多いのですが、ラッシュにかかって渋滞が発生していました。この結果、直行便のバスも新鎌ヶ谷駅に予定より少し遅れて到着しました。

※ ※ ※

 北総鉄道では、近い将来に値下げを行うことが検討されています。北総線と同じく、ニュータウンの路線として建設された京王相模原線では、過去に設定されていた加算運賃を廃止・減額して値下げを行ったことがありました。このときの値下げ幅は1割程度でしたが、北総線でも大きく値下げとなることはないと予想されます。

「生活バスちばにう」の脅威は、北総線の運賃値下げよりも感染症によって人の動きが少なくなってしまった方にあるのですが、今後の動向が気になるところです。

【了】

【画像】「生活バスちばにう」の路線図

Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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