「池尻大橋」そんな橋はありません!首都圏「実は合成だった駅名」5選

駅名が一見何かの場所や施設に思えるものも、実は全く別の由来だったケースがいくつかあります。その背景は、駅名を巡る争いから、意外と単純な理由まで様々です。

想像と違う?「実は合成駅名」 橋も神社仏閣も実在せず

 最寄りにあると思い込んでいた場所や施設が実は存在せず、駅名が全く別の由来だったというケース、あるかもしれません。

池尻大橋……そんな名前の橋はありません

 東急田園都市線の池尻大橋駅は、駅の所在地である二つの町名「池尻」と「大橋」を合成したものです。田園都市線の前身で、路面電車であった玉川線には、「玉電池尻」と「大橋」という別々の停留場が設置されていました。新駅の駅名は当初「大橋池尻」で進められていたところ、逆の順番のほうがインパクトがあるという、当時の東急の五島昇社長の強い意向で、今の順番になったという経緯があります。

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池尻大橋駅の駅名標。下の看板にある病院名に、由来となった地名が見て取れる(乗りものニュース編集部撮影)。

 なお「池尻大橋」という大きな橋はありませんが、駅周辺の目黒川を渡る国道246号(玉川通り)にかかる橋「大橋」が、地名の由来になっています。

溜池山王……そんな寺社仏閣はありません

 溜池山王駅は1997(平成9)年、東京メトロ南北線の延伸とともに開業。接続する銀座線の駅としては唯一、戦後に誕生した駅です。

 駅名の由来となった「溜池山王」、水を司る神様を祀る寺社があるかのように思えますが、実はこれも合成駅名です。一帯の旧地名である赤坂溜池町と、江戸三大祭り・山王祭で有名な日枝神社に因みます。開業にあたり、前者を由来に港区が「溜池駅」、後者は千代田区が「山王下駅」とそれぞれ駅名案を主張。駅はちょうど両区の境界にあるためお互い一歩も譲らず、妥協案として両者案が合成されることになりました。

 ちなみに溜池町の由来になった溜池は、江戸時代初期に和歌山藩の初代藩主となった浅野幸長が小川をせき止めて作った人造のため池で、風雅な光景は江戸の名所となっていました。歌川広重の浮世絵「名所江戸百景」にも描かれています。

【写真】「池尻大橋駅」現地に行ってみた

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コメント

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7件のコメント

  1. 国立が無いのがすごく違和感がある。
    市名に成り上がったからか?

  2. 駒場東大前は違和感はないが合成では

    • 駒場駅 と 東大前駅 の間に新設されたのが 駒場東大前駅です
      ここも駅間が 0.3だか 0.4だったかなので

      そしてこの手の駅のパターンに漏れず、ホームからの出口は 元々の駒場駅・東大前駅寄り となるよう新駅ホームの両端に設けられています

  3. JRだと変な駅名はつけなかったが、高輪ゲータレードと言うチン名をつける様になり、何とも言えない。
    一方の民鉄は、名付け放題につき、この様な事は多発する。

    • 官尊民卑の人?…

      最初の人も書いている 国立 なんて
      国分寺 と 立川 の間に作ったからといって頭文字1文字ずつとって 国立 なのだが 知らなかった?

      浦和シリーズも安直な酷いものだし…

      新幹線なら 白石蔵王 とか 安中榛名 とか 水沢江刺……

      国鉄 / JR だって
      だから民鉄は なんていえたものではないが

  4. 福岡市営地下鉄の「中洲川端」も合成駅名なんだがな

  5. 高速道路の出口IC案内のように、「池尻大橋」を「池尻 大橋」と間にスペースを入れれば、このような混乱は無くなるだろう。