北総線値下げは脅威? 並行するバス路線「生活バスちばにう」に乗ってみた

北総線の新鎌ヶ谷~千葉ニュータウン中央間に並行して「生活バスちばにう」が運行されています。北総線の運賃が高いことから沿線住民の負担を軽減するために鎌ケ谷観光バスが運行しているものです。この「生活バスちばにう」に実際に乗車してみました。

沿線住民の負担を軽減するために

 北総線こと北総鉄道のうち、新鎌ヶ谷~千葉ニュータウン中央間では並行してバス路線が運行されていることをご存知でしょうか?

 北総線は運賃が高額な路線として知られていますが、沿線住民の負担を軽減するべく2014(平成26)年から「生活バスちばにう」が運行されているのです。この「生活バスちばにう」とはどんなバスなのでしょうか? 実際に乗ってみることにしました。

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鎌ケ谷観光バスが運行する「生活バスちばにう」。小型の日野「ポンチョ」と中型のいすゞ「エルガ ミオ」を使用する。写真は小型の小型の日野「ポンチョ」(2021年9月、柴田東吾撮影)。

北総線の運賃はどれくらい高いのか?

 北総線を利用すると高額な運賃を実感するのですが、北総線を利用しない人にとってはピンと来ないのかもしれません。そこで、まずは運賃を比較してみました。

北総線は京成高砂駅を起点としていますが、「生活バスちばにう」が運行されている新鎌ヶ谷駅からの運賃で比べてみます。

 北総線の初乗り運賃は切符の値段で210円(ICカードでは203円)ですが、隣の西白井駅までの距離が長く、310円となっています。新鎌ヶ谷~西白井間の営業キロは3.1kmで、ほぼ同距離のJR東日本東京~上野間(営業キロ3.6km)が運賃160円と設定されていることを考えると、JR線の倍程度の運賃が設定されていることが分かります。

 新鎌ヶ谷~千葉ニュータウン中央間は営業キロ11.1km・運賃580円ですが、中央線の東京~新宿間は営業キロ10.3kmで運賃200円、総武快速線の東京~新小岩間は営業キロ10.0kmで運賃170円であり、運賃が3倍近くも違うのです。ちなみに、JR東日本の首都圏で設定されている電車特定区間の運賃で北総線に当てはめてみると、新鎌ヶ谷~西白井間が160円、新鎌ヶ谷~千葉ニュータウン中央間が220円になります。

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新鎌ヶ谷駅からの運賃比較表(柴田東吾作成)。

 一方、北総鉄道と並行して走る「生活バスちばにう」では、新鎌ヶ谷駅~西白井駅北口間が150円、新鎌ヶ谷駅~千葉ニュータウン中央駅北口間が330円に設定され、北総線と比べて半額程度の運賃で利用できるようになっています。11枚綴りの回数券(10円券、50円券、100円券、300円券)も発売していますが、交通系ICカードには対応していません。

【画像】「生活バスちばにう」の路線図

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